第33話 雰囲気

ー女子会ー

「そういえば、康輔ってあんな感じだったっけ?」

鏡花がそんな疑問を2人に投げかける。

「あ〜確かに、なんかこうにぃって、変わったよね」

萌音は鏡花の疑問に共感したみたいだ。

「確かにあいつは変わったわね」

リンも2人が共感していることがわかるようだ。

「え?リンさんもわかるの?」

「そりゃ、あんたたちが知ってる康輔と最初に出会っているわけだし......」

「「あ〜」」

2人は納得したようだ。

「じゃあ、こうにぃって異世界で雰囲気変わったってこと?」

「まぁ、あっちじゃ色々なことが起きたし....」

「「色々なこと?」」

2人は康輔の雰囲気が変わった理由に興味津々のようだ。

「ごめんなさい。これについては今は話せないのよ。また今度にしましょう」

「「えー」」

2人は少し、がっかりしてしまったようだ。しかし、ここで駄々を捏ねないのも2人の精神が子供でないのを表している。


リンが話せないのには理由があった。

この楽しい雰囲気の中で、あの話は.............静けさが取り巻く、暗い雰囲気にしてしまいかねない話だからだ。

だから、リンは2人の精神力が話を聞いても慌てふためいたり、黙りこくるなんてことがないようなぐらいまで成長したら、話そうと心に決めたのだった。


その頃、ところどころ女子会の話の中心にされていた康輔は......。


勉強をしていた。さすがは勉強バカである。


「......あの事件から、1ヶ月か....」

康輔は、とある事件について後悔している...ようだ。

さっき、話していたリンの康輔の雰囲気が変わったの話と関係があるようだ。

「まぁ、くよくよしてても仕方がない。そろそろ能力祭もあるんだし、勉強だけしてても仕方がないよな。鍛錬しに行くか」

康輔は立ち上がり、部屋を出た。

「...そうか、あいつら今、鏡花の家に行ってんのか」

康輔はリビングを見渡したが、リンや萌音は当然、いなかった。


ちなみに、康輔は現段階では上級魔法が使えないが、康輔はアルミストなため、中級魔法の威力は上級魔法に匹敵する。

この、威力倍増や全属性のことからアルミストは成長すると誰も勝てないのだ。


そんなこんなで、各々が様々な思いを抱きながら、能力祭当日を迎えるのだった。


能力者選抜式高校祭まで、残り0日


次回、能力祭編開幕‼︎

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