第24話 夢

.......ここはどこだ?


俺はさっきまで自室にいたはず。

しかし、今見える光景には自室の面影はない。


てか、ここ...あっちの世界か?

雰囲気がなんとなく似ているのだ。

そして何より、


リン?


そう、目の前にはリンがいたのだ。

他にも誰だかいるっぽいが、視界が暗く、リン以外に誰かいるぐらいしかわからない。


そして、

なんで俺喋れないんだ?


確かに俺は喋っている。

しかし、それは俺の意思に反してだ。


夢ってことなのか?

俺はしばらく、夢の中の俺とリンの会話を聞くことにした。


「しっかし、話があるって言うから一応来たけどよ。別に部屋でも良かったんじゃないのか?」

「ええ。宿では話せない内容だったから」

リンがそう言った。


「で?$%&%とリン、そして#%$%が揃ってるんだ。さぞ、大事な話なんだろ?」

リン。その名前は聞き取れたが、2人の名前は聞き取れなかった。

「ええ。それは」


なぜか音が聞こえなくなった。重要な部分で。

急に⁉︎いやいやいや。ここぞというときに最悪な夢だなクソ!

気になって夜しか眠れねぇだろ。


リンは、何かを話している。

ある時、俺がリンに掴みかかった。

理由はわからない。リンが何かを言ったことぐらいしか。


「こ..........ぃ」


ん?音が聞こえるようになってきたか?


「....う....に..」


この声は....


「こうにぃ‼︎」


そう聞こえたのも束の間、布団がひっぺがされた。


起き上がると、そこは自室だった。

「やっぱり夢だったか」


「やっと起きた?」

横を見ると、萌音が立っていた。俺の掛け布団を持って。

「おはよう」

「おはようじゃないよ。いくら呼んでも起きてこないから、ご飯冷めちゃったじゃん」

「わ、わるい」

急いで支度を済ませ、朝食を食べた。

「甘っ」

「あれ?こうにぃ、甘い卵焼き派じゃなかったっけ?」

「しょっぱい派なんだけど」

ていうか、リンの姿が見えないんだけど。

あんな夢見た直後だから、会うのが気まずいと思ってたから少し安心しているんだけども。

「リンは?」

俺は萌音に聞く。

「先に学校に行くって」

「なるほどな。だからいないわけか」

だとしても、なんであいつ隠蔽魔法使ってるんだ?

魔力が感知できないんだけど。


能力者選抜式高校祭まで残り4日

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