第4話 魔法の基本


「まず、属性って言うけど、実は魔法のやり方は全く変わらないわ」

「そうなのか?」

「ええ。全くもって変わらないわ。一部例外があるけど」

「例えばどんな?」

俺は好奇心で聞いてみた。すると、

「うーん....生贄が必要な闇魔法とかかな.....まぁ、魔法というより魔術なんだけど」

「魔術と魔法って何が違うんだ?」

「自身の魔力を使わず、魔力が込められているものを使用したり、自身ではない他人を使って発動させるもののことを魔術というの」

「道具って.......杖とか札とかそういうのか。.....最悪血とかも使う魔術がありそうで怖いわ」

「あるわよ」

「あるんかい!」

って、よくよく考えたらあっても不思議じゃないか。

「話が逸れたわね.....話を戻して、魔法をやるわよ」

そう言って、リンにクイックのやり方を一通り教えてもらった。


魔法というのは思い.....つまりイメージが強く関わっているようだ。

なので、風をイメージして、体を溶けさせるようにイメージするとできる..... らしいのだが、いかんせんできない。体質だからだろうか?うまくイメージしずらい。

イメージに関しては俺の問題なんだろうが、魔力が操りにくい。

ちなみにアルミストの説明を受けてから、10日が経っている。

理由は単純。魔力を操る訓練をしていたからだ。

しかし、魔力を操るのはとてつもなく難しい。

それこそ、電気を体の中で自在に操るものと同じような感覚かもしれない。体験したことないけど。

何なら、電気は痛みや痺れといったもの、熱といったもので感知できるけど、魔力は全くの別物だ。痛みなんてものも熱なんてのも、痺れなんてものもない。

でも、そこには確かにエネルギーはある。

..........光を操っているようなものだ。

しかし、人というのは恐ろしい生き物で、無理無理言っててもだんだんできていく生き物であり、俺は10日も経つ頃には感知できるようになっていた。

しかし、まだ操れていない。やはり、そこはアルミストだからだろうな....。

そして、20日が経った頃....。


「やったぞぉぉぉ」

俺は、十分とはいえないものの、何とか魔力が操れるようになっていた。

あくまで、クイックのだが。


「正直もっと遅くなると思ってたのだけれど...」

リンは驚いているようだった。

「俺だってやるときゃやるんだよ」

と俺はガッツポーズをして言った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る