出版業界がヤヴァい?

 こんにちは、たてごと♪ です。

 シカもカモシカも歯科だがしかしあしはたしか整形外科。


 ……はい(

 突然ですが、小難しい話をします。


  〝生きるにはおかねが必要〟

  〝おかねは大事〟


 世ではずーっと、そんなことをわれ続けてきたわけですけれども。

 でもそろそろ、


  ◦ 金銭はまともに機能しなくなる


んじゃないか、みたいな予感ありまして。

 盛大なもうそうになるかもですが、ちょっとお付き合い願えたら幸いです。

 あと「内幸町」という駅名を初見で読めたらすごいです(



     †



 おかねの話だと、どうしても経済に触れざるを得ないという事で、まずはここしばらくの経済へんせんについてから、ざっと。


 そもそも昔、具体的には昭和時代。

 あのころって、経済が回る二大要因ってものがあって、それは「朝鮮特需」と「バブル」です。

 前者は、お隣さんで色々あったもので、売れば売るだけ買ってもらえる状況だった、というもの。

 後者は、あとから確実に重篤な副作用にみまわれると認識しながらに、目前の利益のために意図的に火をつけた人為的好景気ですおいコラふざくんな。

 みんなもっと怒っていいよこれ。


 この二つのおかげであの時代、〝ただがんるだけで報われる〟とか、おかねかせぐことに関しては超絶イージーモードだった、と。

 10年間まじめに働けば底辺でも1000万円くらいの貯金はふつうにできたとか、定期預金の金利が10%だったとか、まさに異世界としか思えないような有様。

 そりゃあ年配の人たちと、話がかみ合うはずも無いですわ。

 じつは過労死者数に関しては、現在より昭和時代のほうがけた違いに多いんですけども。

 でもあの時代って、〝滅私奉公神話〟がまだ生きててじゅんが賛美されすらしてて、そうするのがカッコイイみたいなムードだっただけで、労働条件自体がそう劣悪だったわけでもないんですよね。

 そんな気概のないグータラ社員もふつうに抱えられてましたし、「コスパ」や「リストラ」ってことばすらも有りませんでしたし。



     †



 でもそれらの要因は、昭和末期から平成初頭のあたりで、消えてしまった。

 バブル時代にツケを全部後回しにしたせいで、そのばんかいに追われる一方、それらの肩代わりになる別の要因が、なにか発生したわけでもない。

 つまり現状、


  ◦ 経済が回る理由が無い


んですわ。

 勝手に経済が自転してるところに、ただ乗っかればよかった時代が終わって、個々の人たちが独力で、力押しに経済を押さなきゃ回らないようになってしまったわけですね。

 そんな余力ある人、どれだけいますでしょね?

 もちろん大半を占める力のない人たちは、この自転の止まってしまった経済を再び自転させないことには、当然苦しいまま。

 でもじゃあそれ、一体どうしたらできるの、っていう。


 キナくさい話をすれば、某戦争でここぞと商売してる国や企業が批判されてはいますけど、これってそれこそ特需ですから、どれだけ殺伐感はあるにしても経済活動としては正解で。

 でも平和をこくとする日本としては、そっちへかじを切るわけにいかない。

 とはいえ、ほかに


  ◦ 〝円増刷を〟

  ◦ 〝減税を〟

  ◦ 〝非正規雇用はいを〟

  ◦ 〝ベーシックインカムを〟


と、いろいろ案は叫ばれてはいますけれども。

 たぶん、これらの根底はどれも「みんなのふところにもっと金銭を」でしょう。

 とはいえ通貨って概念的には、全体で数量がほぼ一定の「交換単位パケット」としてまとまった形で、社会をめぐるもので。

 金銭総額だけを単に増やしたところで、1交換単位パケットに相当する金額が増えるだけ。

 交換単位パケット数までが増えるわけじゃないから、これといって豊かになったりはしないんですよ。

 じゃあ果たしてそんなもの、経済を自転させつづける要因になんかなり得る?

 そんな疑いがぬぐいきれない。

 割と詰んでる気がします。



     †



 いま、出版業界全体の市場がどんどん衰退してて、ラノベに関しては最盛期にくらべてほぼ半分程度の規模に転落している、というデータが出ちゃってまして。

 そしてそれについて、


  ◦ 〝作品の質が低下したせい〟

  ◦ 〝マンネリで飽きられたせい〟

  ◦ 〝打ち切りが多すぎて幻滅されたせい〟

  ◦ 〝無料コンテンツが増えすぎたせい〟

  ◦ 〝重視すべきターゲット層を無視したせい〟

  ◦ 〝キャンセルカルチャーがはびこったせい〟


みたいに、さまざまな原因が挙げられてますけれども。

 ぼくとしては、


  ◦ 低迷しているのは出版業界だけでなく、ほぼ全域

  ◦ それは、もっと経済の根本的なところに、ひびが入っているだろうゆえのこと

  ◦ だからおそらく、出版業界内だけであれこれ画策しても、どうにもならない


って線が、捨てられないんですよね。

 つまり改善の見込みが薄く、縮み続けるパイを取り合うことになる、と。

 ぼくがプロ目指さずにアマ固持するのには、実はそんな理由もあったりします。

 よくわれる事ですが、もしプロ志向でやりたいって場合でも、専業というかたちは考えないほうがいいと思いますよ。


 要はまあ今の状況だと、ブラック企業みたいなあくらつな事でもやらんかぎり、おかねかせぐなんて到底無理だって見込まれるもので。

 だとしたなら自然、「おかね使わないで済む方法」「おかねかせがないでいい生き方」って方向に、かたむいていくじゃないですか。

 そんなんじゃあ金銭の存在意義なんて、ほぼ消失してしまうのでは?


 ……っていうのが、冒頭で言った予感です。

 そしてもし、そんな状況になったとき。

 社会を回すための、金銭に代替するものって何だろう。

 そう考えると、クサいんですが多分、


  ◦「信用」

  ◦「きづな


みたいなもの、なんじゃないですかねえ。

 いずれにせよ、いがみ合いは起こさないほうが無難だと思います。


 突然の小難しい話でしたが、ついてこれましたかね。

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