第2話 マスコットのように愛らしい妹の友達とご対面
今日は
「ねぇお兄ちゃん。念のため言っておきたいんだけど…」
ベッドでイチャイチャしてる時に、光が不安そうに言う。
「なんだ?」
「静ちゃんに浮気しないでね」
そんな事か。光は心配性だな~。
「それはあり得ん。今まで学校とかで歳が近い女子をたくさん見てきたが、光以上の女子は誰1人としていなかった。光がナンバーワンだよ」
光はその名の通り、俺の心を照らしてくれる太陽のような存在だ。この世に太陽より明るくできる存在があるか? ある訳ないよな。だから光の立場は不動だ。
「私もお兄ちゃんが一番好き♡」
本当に可愛くて最高の妹だ! そう思ってからイチャイチャを続けようとしたが、呼鈴の音が聞こえた。
どうやら静ちゃんが来たようだ。惜しいような気がするが、ヒートアップの前で良かった気もする。お互い熱中すると、周りの音を気にしなくなるからな…。
俺達は光の部屋を出て玄関に向かった。
玄関に着いてすぐ、光は静ちゃんを迎えに一旦外に出る。俺はこのまま待機するか。最初は友達の顔を観て安心したいだろうし。
そして間もなく玄関の扉が開き、光の後に静ちゃんが入って来た。
「お…お邪魔します…」
身長・胸共に光より小さく、マスコットのような愛らしさを感じる。そういう雰囲気なので、光より年下に見えるな。
さっきの小さい声を聴かなくても、表情を見れば緊張していることは一目瞭然だ。
こんな子が男に興味があるとは…。怯えさせないように優しさ重視で話そう。
「いらっしゃい、よく来てくれたね」
「こ…こんにちは、お兄さん」
「
「はい…」
まだ緊張してるか。そう簡単にはいかないな。
「話の続きは光の部屋でな。光、影山さんの案内を頼む」
「任せて、お兄ちゃん」
光先導の元、静ちゃん・俺と続き、再び彼女の部屋に向かう。
光の部屋に入り、彼女は折り畳み机に座る。それを観た静ちゃんは向かい合うように腰かける。俺は光のそばであぐらをかく。
それを観た彼女は俺のあぐらの上に座り、背を預ける。この方法は2人きりの時でもたまにやっている。その時は後ろから光の敏感なところをいじるんだが、今は静ちゃんがいるから我慢だ。
…静ちゃんがポカンとした表情をしながら俺達を観ている。あぐらの上に座るなんて、普通の高校生の兄妹がする訳ないしな。
「光から聴いてるかもしれないけど、俺達兄妹は超仲が良いんだよ。だからこれぐらいのスキンシップは当たり前さ。な? 光?」
「うん♡」
「…光ちゃんが言ったこと、本当だったんだね。お兄さんのことが大好きで、いつもそばにいるって…」
俺達の現状をありのまま話したようだな。静ちゃんから拒絶の意志は見られない。
「私、お兄ちゃんのことで絶対嘘付かないから! 覚えておいてね、静ちゃん」
「わかったよ…」
「影山さん、俺もだ。俺も光のことで嘘を付くことはない! 絶対に!」
「そ…そうなんですか」
これで静ちゃんに、俺達兄妹の愛の強さを証明できたと思う。俺と光が本音を話したんだ。静ちゃんもなるべく本音で話してくれると嬉しいが、果たしてどうなる事やら…。
俺は静ちゃんより年上だし、温かい目で見守るとしよう。
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