屋上で。

「克巳、昨日はうちの弟がお世話になったな」


「なんのこと?」


「惚けるな!」


 優希は怒鳴ると、克巳の食べてる弁当をとりやげた。


「あっ、俺の唐揚げ弁当を返せ!」


「返して欲しければ質問に答えろ!」


「だから何の……?」


 克巳は口に割り箸をくわえながら、わからない顔をした。すると、優希は克巳から取り上げた唐揚げ弁当を屋上から投げ捨てようとした。


「これがどうなってもいいのか? お前の大好きな唐揚げ弁当だぞ? これをここから投げ捨てたら、さそがかし愉快でたまらないだろう」


「ってめぇ……! 俺の唐揚げ弁当を返せーっ!!」


「じゃあ、俺の質問に答えるんだ!」


「くっ……!」



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