ポンコツメリーさんはドジっ娘でした!?

魂霊白夜

第1話 メリーさんって知ってる?

【メリーさん】

このような言葉は聞いた事があるだろうか?

小中学生の頃に怪談話で名前くらいは聞いた事があると思う。そしてメリーさんと言えばのセリフもある。

それは.........

【私メリーさん、今あなたの後ろにいるの。】

と言うものだ。急に電話がかかって来て、突然このような言葉を言われたら身体の温度が2°くらい落ちる自信がある。そしてゴミ捨て場や店の前、どんどんと自分の居場所に近づいてきて、最後は自分の後ろに現れ殺される。僕はメリーさんについては詳しくないが、自分の捨てた人形が、怨霊として殺しにくる......

確かそんな物語だった気がする。同じ話としてリカちゃん人形もその1種だったと思うが、一説によれば、強力な霊能力を持つ女子児童の霊。または普通の女性の霊という説もある。そんなメリーさんだが、元を調べれば悲しい過去を持っている説もある。メリーさんは捨てられた事が悲しくて、持ち主に会いたいが為に霊が付くとも言われている。だったら殺しにくるな。僕はそう言ってやりたい。

......ちなみに、メリーさんの電話番号は晒されていて、絶対意味のない情報ってことは知ってるけど、メリーさんのスマホをドコモらしい。

(注意......電話番号を調べてかけて、本当にメリーさんが来ても責任はとりません❤)

って.....そんな事はどうでもいいんだ。今はこの状況を何とかしないと、僕は目を開けて、コーヒーを飲みながら、さっきまで考えていた雑念を頭から抹消する。


僕は10分前までピンチに晒されていた。が、今はだいぶ呆れた感情が出てきている。でも、それは仕方のないことなのだ、だって

「私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」

僕は後ろを振り向いてため息混じりに言う

「......いませんけど」

そこにあったのは公園によくある街灯だけだった。

「えぇ!またなの!あなた一体どこに居るの!?」

「逆ギレされても困るわ!お前こそどこにいるんだよ!?」

なぜか逆ギレをしてくるメリーさんを名乗る女。て言うか本物のメリーさんなら場所くらいすんなり分かるだろ。僕は心の中でそんなことを言う。

「もお!会いたいだけなのに!」

電話越しにスマホをカタカタする音が聞こえる

......これかれ10分くらいこの調子だ。はて、いつになったらこっちに着くのやら。

「わあ!」

電話越しに急に叫び声が聞こえ、その後スマホが落ちる音が聞こえる。多分転んだんだろうな。

「......イテテ、足擦りむいちゃったよ。えーと、スマホスマホ」


トゥルルン


「なんで通話切るの?」

これがメリーさん(笑)と僕こと白夜の出会いの物語だ




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