第20話 PHASE2 その7 まるで豹変したかのように

「あぅん、そこはダメェ……」


夏子が恥ずかしそうに言った。




冬馬はその言葉を無視するように、中でゆっくりと動かし始めた。


「あぁん!」


という甘い喘ぎ声が聞こえてくる。


それからしばらく出し入れを繰り返していると、


ある一点に触れた瞬間、夏子の反応が変わった。




「あぅん、そこはぁ……」


と声を上げると、背中を大きく仰け反らせた。


冬馬はその反応を見ると、そこを集中的に攻め始めた……。


夏子は身体をビクビクさせながら身悶える。


しかし、それが余計に快感を増幅させる結果となり、


より一層大きな喘ぎ声を上げてしまうのだった。




「あぅぅ……またイっちゃう……」


夏子がそう言うと、再び絶頂を迎えたようだ。


全身を痙攣させながらぐったりとしている様子だったが、


冬馬は容赦なく追撃を始めた。


その瞬間、夏子の表情が一変した……。




「ひゃん!そこダメェ!!」


と叫び声を上げて腰を引こうとするが、逃すまいとガッチリ掴んで離さない。


そして更に激しく責め立てた。


夏子は目を大きく見開き、背中を弓なりにしならせて絶頂を迎えたようだ。




冬馬は満足げな表情をしたが、まだ容赦などしない。


ねちっこく夏子の体を味わっていた。


夏子は更に強烈な刺激に襲われたようで、身体を大きく仰け反らせた。




「いやぁぁ!!」


夏子は、頭がおかしくなるほどの快感に襲われたのか、


悲鳴に近い声を上げて悶絶しているようだった。


その姿が可愛らしく思えてきた冬馬は夢中で責め立てた。


夏子の頭の中は、真っ白というか、からっぽになったかのようだ。


「あぅぅ……もう許して……」


夏子の口から甘い吐息と共に懇願するような声が聞こえてきた。




しかし、冬馬は一切やめるつもりはないようで


「ダメだな。もっといじめてやる」


そう言うと敏感な部分を執拗に攻め続ける。


夏子がどこまで感じ続けるか見てみたいと思っていた。



夏子は堪らず大きな声で喘いだ。


そしてまたしても絶頂を迎えようとガクガクと身体を震わせるが、


今度は直前で動きを止めたのだった……。




「……ふぇっ!?」


突然のことに驚く夏子だったが、すぐに再開される。


それが何度か繰り返される。




そして更に指の動きが激しくなり夏子は限界を迎えたようだったが、


またしても寸前で止めてしまうのだった……。




「な、何で止めるのぉ……」


泣きそうになりながら言う夏子に、冬馬は一言こう言った。




「イク時はアレが欲しいだろ?」


と言った瞬間、夏子は顔を真っ赤にして恥ずかしそうに俯いた……。




「ほら、言ってみなよ。」


そう言われて夏子は消え入りそうな声で


「冬馬くんのが欲しい……」


と言った。


そして夏子が欲しかったものが受け入れられた。

更なる快楽の扉が開かれたわけだ。




最初はゆっくりだったが徐々にスピードを上げていき、


やがて激しい動きへと変わっていく。


その度に夏子の嬌声が上がるが、


それに比例するように冬馬の息遣いも荒くなっていく。


そしてついにその時が来たようだ。




夏子は全て搾り取ろうとするかのように締めつけてくるので、


堪らず冬馬は彼女の中へと放出してしまった。


受け入れた夏子も、何度となく続いている快感の頂点を迎える。


夏子もまた更に絶頂を迎えたようだった。


まるで釣り上げられたばかりの魚のように


夏子の体はピクピクと痙攣をおこしたのだった。

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