映画デートより、癒しを求めて。

幸せ色に♪ 🌈

映画デートより、癒しを求めて。

そろそろ、出掛けようよ。

お支度進んでる?


おーい、聞こえてる?

あれ、どうしたんだろう。

返事もない。


君が楽しみにしていた映画、始まる時間になっちゃうよ。

ねーねー、早くー

まだー?


今準備してるんだね。

わかった、待ってるね。


遅いなー 大丈夫かな。

具合悪いところでもある? 大丈夫?

最近は、貧血や喘息はおさまっているから、

久しぶりに都心に出て、映画でもと思ってたんだけど。


なんか、様子がおかしい。

何かあったのかな。

お部屋の扉にそっと耳をあててっと。

あらら、もしかして泣いてる?


ちょっと、ごめん。お返事できる?

お部屋開けても、平気?


駄目なの? ねー、お願い。

俺が開けて入るのが嫌なら、君がお部屋から出てきてよ。

どうする? どっちにする?

どっちにするか決めてもらってもいいかな。

ちょっと難しいか。

一旦落ち着こう。

できそう?


なになに、放っておいてほしいの?

うーん、そんなに泣いてて? きついんじゃない、一人だと。

扉開けてくれる?

中には入らない。ここから、離れないようにする。

心配だから、お顔だけ見せてほしいんだ。


もう少し一人で頑張りたいの?

ちょっと落ち着いて。

俺の話聞いてくれる?

お、聞ける? えらい。

そのついでに、扉開けて。

俺、中には入らないから。


開けてくれたー!

なんだ、この感じ。

ゲームでクリアできた時と同じくらい嬉しいんですけど(笑)


扉を開けてくれて、ありがとう。

おぉ、大丈夫、約束通り、これ以上中には入らないよ。

だから、そんなに怖がらないで。


一人でなにか考えごと? 大丈夫なの?

何かあった?

もし、具合悪いところとかあるようなら・・・

わかってるよね。

一人で我慢したらいけない。

何があったか、お話できる?


ん? 足がなんか変?

もう少し詳しく症状を教えてもらってもいい?

足がジンジンして痛くって…か。

どの辺りが痛むの?

外側?

ごめん、お部屋に入らせてもらうよ。

外側のどこが痛いか、指でさして教えてくれるかな。

この辺りね、わかった。

ちょっと診させて。

痛いから触らないでほしいんだね、わかったよ。触らないよ。

よし、ちょっと頑張ろうね。

おれの膝の上に、足を乗せてごらん。

それで、だらーんと力をぬいててね。

眠れないほど痛いということはない?

そこまでは痛くないけど、ジンジン痛いんだね。

腫れやむくみがあるか、まずは確認させて。

うん、大丈夫、腫れやむくみはなさそう。

しびれはある? ないんだね。

ごめん、ちょっと冷えがあるか確認したいんだけど、

そっと触ってもいい? 押したり、痛くしたりはしないから。

えらいね、頑張ってくれるんだ。ありがとう。

ちょっと失礼するよ。そっと触らせてね。

うんうん、冷えもなさそう。

それじゃあ、最後の質問にいくよ。

足がつることって最近あったかな。

ないか。よし、OK。


だとすると、何か大きな病気が隠れているといったことはなさそうだよ。

よかったね、ちょっと安心できたかな。

もし、長くこの状態が続くようなら、

循環器内科に一度受診した方がいいとは思うけど、

今のところは、大丈夫そうだね。


そうしたら、今日は、、、

お出掛け先を変更しよう。

映画はいつでも観にいけるしさ。

今日は、日帰り温泉にでも行ってみようよ。

君の今回の足の痛み、温泉でゆっくり温めて血行を良くするのが大切。

あそこなら足湯もあるし、お喋りしながら楽しく入れるかも。

休憩スペースでは、俺が君の足をもんであげる。

もちろん痛くないようにするよ。

あと、ストレッチのやり方も教えてあげる。

その後は、お昼寝スペースで休んで、

夜ご飯は、名物のしゃぶしゃぶ定食を食べようよ。

温泉水にくぐらせて食べる豚肉、あれ美味しいんだー。



よし、そうと決まれば出発。

足の痛み、大丈夫?

歩ける? 手、貸そうか?

大丈夫なんだね、無理はしないでよ。


久しぶりの2人揃っての休日。

ゆったり、楽しんでこようね。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

映画デートより、癒しを求めて。 幸せ色に♪ 🌈 @shiawaseiro

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ