第43話春休み始まり

(であるからして、学生らしい...)

はあー 眠い、まじで眠い。

校長先生の、素晴らしいお話も、何時もとおんなじ、ほとんど理解しないままに、始業式が終わっていた

(うーん)


(お眠か、真二君)


(何だよ、古賀は眠く無いのかよ?)


(俺か、俺は眠い(笑))


(何だよ)


(やめろって)

男子高生丸出しの、会話をしながらクラスに、戻って来た。

(お前達、席付けよ)

担任の号令で、皆が一斉に席に座った。

皆が座ったのを確認して、担任学生話し始めた。

内容は先ほど、校長が話したのと同じ、学生らしくが、うんた、こんたらだったと思う、だったはずだ。

(てな理由で、学生らしい休みにする、様に)


(ふ~んーん)


(お目覚かい(笑))

席で大きいく、伸びて居ると、古賀がやって来た。

(また、見られたか)


(帰ってから、ちゃんと寝ろよ)

心配されて、しまった。

(へーい)

古賀との会話が終わり、鞄に荷物を詰め終わって、席を立った。

(じゃあ、古賀)


(おう)

古賀と挨拶をして、クラスを出ると、丁度由衣が出て来た。

(あら、真二)


(よ由衣、奇遇だな)


(そうね)


(帰るか)

由衣と並びながら、階段を下るのは、とても新鮮だ。

新鮮さを、噛みしめつつ下に降りて、下駄箱から靴を出す。

靴を履いて、一足先に出ている居る由衣の方に向かうと。

(あ、雪だ)


(え?)

由衣に言われて、空を見上げると、確かに季節外れの雪が降って来た。

(ほんとだ、雪だ)


(季節、外れね)


(綺麗)


(そうだな)


(真二、)


(どうした)

何だか由衣は、恥ずかしそうに、呼び止めて来た。

(その、その)

由衣には、珍しくめちゃくちゃ、もじもじしていた。

(どうしたんだよ?)


(あんた、今週誕生日でしょ)


(あーあ、確かに)


(それで)


(それで?)


(プレゼント、何が良い)


(何が、良いか)


(うん)

改めて聞かれると、めちゃくちゃ困る。

せっかく由衣が、聞いてくれたからと、考えて居ると。

(あ)


(思い、付いたの)


(うん)


(何に)


(ほら、俺鉄道好きじゃん)


(確かに)


(それで、今雪降ってん、じゃん)


(うん)


(だから)


(だから?)


(早く、言ってよ)


(はいはい)


(だから、海の見える電車に、ぼんやり由衣と、乗りたいな)

一生懸命考えた、結果これが一番良いと思った。

(これで良いの?)


(はい、これでお願いします)


(分かった)

微笑ながら、頷く由衣の姿がとても、可愛。

その後早速、海の見える電車の駅に行って、来た電車に乗り込んだ。

電車の中はとても、温かい凄く温かい。

気づけば、目の前が真っ暗になって居た。

次に意識を取り戻すと、由衣の肩に保たれ掛かって、もう少しで、終点と言う所だった。

そして、終点で降りて、街ブラをして、また、電車には乗って帰った。

本当に幸せなプレゼントだ。

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