2.6TURBO

みなづき

GEAR 1 つまらない生活に終わりを告げる

ピピピピ

ガチャ

高橋「ふぁ〜よく寝た…」


制服に着替えてリビングに急ぐ


母「隼斗〜朝ごはんできてるよ〜」

高橋「は〜い」

適当に返事して朝食のパンにありつく

気づけばもう時間が迫ってる

母「お弁当用意したから持って行きな〜」


ガチャ


玄関を開けるといつもの光景だ

相変わらず薄汚れたこの車


高橋「親父の形見だって言っても、維持費とか高いんだから捨てればいいのに…」

こう「お〜い遅えよ!」

サキ「10分も遅刻してますよー!」


でっかい声に耳が痛くなる


菱野 浩介と葉桜サキ、親友と幼馴染みだ


高橋「わりぃわりぃ」

こう「お前そのワンビアいい加減洗車しろよ」

高橋「めんどくせーよ、俺はお前みたいに車に興味なんか無いし…」

こう「だとしてもボロボロじゃねぇか」

サキ「まぁまぁ、早く行かないと遅刻しますよ!」

高橋、こう「あ、やべ」


キーンコーンカーンコーン


高橋「な、何とか間に合った…」

サキ「もう…走れないです…」

こう「つ、疲れた…」


これから面倒くさい授業を受けると思うと気が重い


キーンコーンカーンコーン

こう「やっと終わった〜!」

高橋「今日家で遊ばーぜ」

こう「てかサキは?」

高橋「あいつ部活だって〜」


ガチャ


高橋「たっだいま〜」

こう「お邪魔しま〜す」

母「お帰り〜ゆっくりしてってね〜」


ダダダダ

忙しく階段を上る


高橋「おっしゃ〜スマブラしよーぜ!」

こう「てかお前…免許取ってたの!?」

高橋「あ?まぁお前も持ってるし、持ってるくらいはいいと思って…」

こう「ならあのワンビア運転しようぜ!」

高橋「あ、あんなボロなんk」


腕を強く引っ張られる


こう「まぁまぁ、硬いこと言わずに行くぞー!」

高橋「お、おい!」


ガチャ


こう「これエンジンかかるんかな…」

高橋「かかるわけ…」


ガチャ

ブォォォオオン!!!


こう「す、すげぇ!かかった!!」

高橋「うるっさ!!」


こう「ほら早く運転席乗れよ!」


そう言ってこうは助手席に乗り込んだ


高橋「たく…しゃねぇな…」


運転席に乗り込んでハンドルを握ってみた


高橋「意外と中はきれいだな」

こう「メーターもすげぇしロールケージも入ってる!」

高橋「こんな車のどこがいいんだか…」


そう言いながら内心ワクワクしてた


こう「とりあえず首都高にでよーぜ」

高橋「えぇ〜あそこ複雑で面倒じゃん」

こう「高速研修だと思って走れ!俺が教官だ!!」

高速「はいはい」


やっぱりマニュアル操作は慣れない…

クラッチも重いしギア操作も面倒くさい…

でも…不思議と楽しかった


こう「さぁ!高速に入るぞー!気合い入れろー!」

高橋「はいはい…」

次回

─黒い幻影─









  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る