第4話

タイムリープ前 道山視点


 「なぁ・・・三原」


「どうしたの?」


「まだ、太郎のことが諦められないか?」


 三原は太郎のことが好きだ。そして俺が三原のことが好きなのも三原は知っている。俺の告白は保留状態になっている。


 「・・」


「三原が太郎のことが好きなのは知ってる。けどそろそろさぁ」


「・・・たしかにね。」


 太郎のことが好きな奴は元クラスメイトに他にもいる。

 太郎が仮に目が覚めたとして、三原を選ぶとは限らないし、誰も選ばないかも知れない。


 「俺さ、三原のこと幸せにするからさ!」


「それ聞いたの、もう10回目だね。」


「今回も答えなくてもただ俺はいつまでも待ち続けるから」


 

三原は恥ずかしそうにしながら

「いや、私も答える頃だね。」


 「本当か、」


「うん、5年も待ってくれたのは事実だしね。」

 顔の様子からOKしてくれそうな雰囲気だ。


 三原顔を晒し

「私は過去の罪から一生、太郎は諦められないよ。」

 

 そして、今度は下から俺の顔を覗くように

「でも、仮に太郎が目が覚めたら、もしかしたら浮気しちゃうかも知れない。そんなクズな私でもいいなら。」

 

 「良いよ!俺だって罪から逃れないのは同じだよ。太郎のことは諦められないのは仕方ない。」


「うん。」


「仮に太郎が目が覚めても、俺が太郎に負けないくらいお前が俺のことを好、、、」


 「えっ??」


急に声が出なくなった。そして目の前の状況に絶望したかのようにしている三原の顔がある。


 俺は力が抜けて倒れ始める。


 いや、これは死んだか。


 「み・・は」



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