Ⅰ グッバイ、マイ・ディア・リベンジャー
<台本概要>
【台本名】
フラグメント・ストーリーズ:アンドラスタ×ファンタジア 第1弾
『グッバイ、マイ・ディア・リベンジャー』
【作品情報】
ジャンル:異世界ファンタジー、戦争モノ、百合
男女比 男:女:不問=2:2:0(総勢:4名)
上演時間 40~45分
<アンドラアスタ×ファンタジアについて>
下記リンク先を参照ください
https://kakuyomu.jp/my/works/16817330661664200401/episodes/16817330661664224459
<登場人物>
ジェーン・ドゥ Jane Do
性別:女性、年齢:17歳(士官学校在籍時代)→26歳(少佐時代)、
台本表記:ジェーン
今回の物語の
【
課程に在籍している。
両親に捨てられ、スラム街で生活していた際に魔力を持っていた事で
帝国軍に
ささやかな幸せを何よりも大事にしている。
アラン・スミシー Alan Smithee
性別:男性、年齢:30歳、台本表記:アラン
『
多くの
メアリー・スゥ Mary Sue
性別:女性、年齢:17歳、台本表記:メアリー
ジェーンの
明るくて親しみやすい性格をしているが、根はかなりの
スコット・J・クロフォード Scott Johnson Crawford
性別:男性、年齢:17歳、台本表記:スコット
ジェーンと同じ
彼女のせいで成績が万年2位のため、彼女をライバル視している。
後にジェーンの部下かつ右腕的存在となる。
<用語説明>
アンドラスタ大陸
【
帝国、【
【
五大国(ごたいこく)
アンドラスタ大陸にある5つの大国を指し、他の国々と異なり大陸を創った
【
帝国、【
【
エリミネンス=グローリア帝国
【
『軍事』の国で、通称【
軍事力については大陸で1,2位を争い、他の国と異なり魔法を使える者
は存在せず、また厳しい気候から資源確保が難しいが科学技術などの文明が
他国よりも進んでいる。
しかし、資源確保が困難であることから
魔導機体(まどうアーマー)
エリミネンス=グローリア帝国で開発された機械兵器であり、
本来であれば帝国民は魔力を持たないが、
機体の背中に
機体に安定とした魔力を
<配役表テンプレート>
台本名:『グッバイ、マイ・ディア・リベンジャー』
URL https://kakuyomu.jp/works/16817330661664200401/episodes/16817330661664595520
ジェーン・ドゥ:
アラン・スミシー:
メアリー・スゥ/女性教官/傭兵A:
スコット・クロフォード/男性教官/傭兵B:
----------------キリトリ線----------------
※台詞検索にお役立てください。
☆:ジェーン(♀)
〇:アラン(♂)
△:メアリー、女性教官、傭兵A(♀)
□:スコット、男性教官、傭兵B(♂)
<台本本編>
【アバンタイトル】
□男性教官:我々が生きる世界では
【
また、
存在する。
だが……我々、エリミネンス=グローリア帝国民は違う!!
大いなる【
高度の
〇アランN:
ひとりの
――その
☆ジェーンM:
□男性教官:
そこで
――その名は、【
これは帝国民には本来持ち合わせていない魔力を
としている。
☆ジェーンM:本当にこの
……だから、苦手だ。
□男性教官:
……悲しきかな、
そして、奴らは
そんなのは
なぜなら――
☆ジェーンM:――「
本当に……ウンザリだ……
〇アランN:
【
操縦士養成課程――
☆ジェーン:『グッバイ、マイ・ディア・リベンジャー』
(※タイトルコール)
【シーン01】
〇アランN:
のコクピット内。
操縦席に座っていたのは、ジェーン・ドゥ
△女性教官:ジェーン・ドゥ
☆ジェーン:はい! いつでもいけます!
△女性教官:よろしい、それでは始めろ。
☆ジェーン:了解しました!
〇アランN:ジェーンは目を閉じ、深呼吸を1回する。
☆ジェーン:セット・オン!
……100%、コンプリート!
△女性教官:どうした?
☆ジェーン:大丈夫です、何でもありません!
☆ジェーンM:やっぱり、いつまでたっても慣れないな……
自分の身体から何かが
☆ジェーン:――魔力供給完了、起動します!
訓練型
(間)
☆ジェーン:ふぅ……今日も無事に終わったぁ~
さて、自由時間はまだあるし……
でも
△メアリー:おーい!
☆ジェーン:んっ?
△メアリー:ここにいたのね、ジェーン! お疲れ様!
☆ジェーン:うん、お疲れ。
そっちの
△メアリー:ちょうどさっきね。
そういえば聞いたよ~
またスコアを
☆ジェーン:たまたまだよ、運が良かっただけ。
△メアリー:相変わらず
☆ジェーン:別にそんなんじゃないよ……
△メアリー:てか、たまたまと言うけどさ。
その
なんていうか……「私、
☆ジェーン:嫌だよ。
それに
△メアリー:
あぁ! スコットのことね! あの天然パーマ!!
□スコット:天然パーマで悪かったな。
△メアリー:うひゃう! あれれ……いつから、いらっしゃったのですか?
□スコット:ついさっきだよ。
△メアリー:
☆ジェーン:って、ちょっと……後ろに隠れるのやめてよ。
△メアリー:だって、一応、貴族様だし……私、一般
☆ジェーン:そういう時にそれを使う?
□スコット:その
△メアリー:えーっと、なんのことでしょうか?
□スコット:「あの天然パーマ!!」というのは、一体どういう
で言ったんだ?
△メアリー:さあ、どういうことなんでしょうね~
□スコット:全くとぼけてやがって……
☆ジェーン:それで貴族様が
どうやら、いつもの取り巻き達がいないようだけど……
私たち、マーケットに行きたいんだけど。
□スコット:ふんっ……相変わらず、
☆ジェーン:すいませんね、私は
貴族様への
〇アランN:そう言って、ジェーンは立ちはだかった
スコットの
□スコット:があっ!!
☆ジェーン:行くよ、メアリー!
△メアリー:えっ……う、うん!
□スコット:おっ……おい……! 覚えてろよ!! ジェーン!!
〇アランN:ジェーンがメアリーの手を引いて
スコットは何かを
そして――
☆ジェーン:ふぅ……ここまで逃げたら十分でしょ。
△メアリー:もう……ジェーンったら……全力で、走らないでよ……
☆ジェーン:あっ、ごめん。
△メアリー:そう言って、息一つ上がっていないのは
てか、大丈夫なの? あんなことをしちゃって……
☆ジェーン:大丈夫だよ。
アイツはプライドの塊だから、情けなくて今回の事を教官
にチクらないでしょ。
それに、事あるごとに「
からめんどい。
△メアリー:その気持ちはわかるけどさぁ……
でも、スコットだけじゃなくて他のみんなにも壁を
作りすぎだよ。
そのせいで、みんな、ジェーンのことを
☆ジェーン:別にいいよ、そんなこと。
好きなように言わせておけばいい。
△メアリー:でも!
☆ジェーン:(※1回溜息をついた後に)あのね、メアリー。
△メアリー:な、なに?
☆ジェーン:私は十分幸せだよ。
親に捨てられた
になっている。
血が
心配する必要もない。
それにさ――
△メアリー:それに?
☆ジェーン:ひとりのかけがえのない親友がいるしね。
目の前にいる、ひとりの世話焼きさんが、ね。
△メアリー:それって……もう!
このこの~!
☆ジェーン:いてて……痛いって。
△メアリー:あっ、ごめんごめん。
☆ジェーン:ガサツなところも相変わらずだ。
△メアリー:うるせいやい!
☆ジェーンN:そうして私たちは笑い合う。
これはいつもと変わらない毎日。
△メアリー:ねぇ、ジェーン。
☆ジェーン:なに?
△メアリー:一緒に、この国を守っていこうね。
☆ジェーン:うん。
△メアリー:そして、ちゃんと
よぼよぼのおばあちゃんになるまで!!
☆ジェーン:うん……そうだね。
☆ジェーンN:私にとってこの国を守ることは〝おまけ〟でしかない。
大事なのは、目の前にいる太陽の様な笑顔を浮かべている彼女
と過ごす
……だからこそ信じていた、これがずっと続くことが。
――けど、終わりは
△メアリー:あれ?
☆ジェーン:どうしたの?
△メアリー:どうして、
☆ジェーン:本当だ……あの機体、見たことない……どこの部隊だろ――
□男性教官:おまえたち、何をしている!!
△メアリー:えっ?
☆ジェーン:
□男性教官:何を突っ立っているんだ! 早く逃げ――
〇アランN:それは一瞬の出来事だった。
の身体が
彼の返り血で黒いシミが出来た。
△メアリー:なに、これ?
☆ジェーン:これは……
△メアリー:あっ……あっ……い、いやああああああああああ!
☆ジェーン:っつ! 逃げよう……逃げよう!!
〇アランN:泣き
がこだまする。
所属不明の
機体に備え付けられた
破壊と
△メアリー:いやだよぉ……こんなの、こわいよぉ……
☆ジェーン:大丈夫! 大丈夫だから!!
☆ジェーンM:とにかく、どこか安全な場所に……!
△メアリー:ううっ……っつ! ジェーン!!
☆ジェーン:どうしたの、メア……えっ?
〇アランN:ジェーンが振り向こうとした
突き飛ばした。
☆ジェーン:いったぁ……メアリー、一体、何のつもり――
△メアリー:ごめんね……ジェーン……
☆ジェーン:えっ?
〇アランN:
どこか申し訳なさそうな笑顔だった。
△メアリー:私……約束、破っちゃった……
〇アランN:その
〝メアリーがいたはず〟の場所には、
☆ジェーン:メアリー? えっ、どこに……行ったの……?
うそ、うそだ……あっ、あっ……
□スコット:おい! なにをしている!!
☆ジェーン:スコット……
□スコット:なに座り
って、おい、アイツは?
☆ジェーン:メアリーが……メアリーが……
□スコット:ちっ……
行くぞ!
☆ジェーン:嫌よ! メアリーが!!
□スコット:いい加減にしろ!!
……泣くのも、死者を
☆ジェーン:あっ……あっ……
□スコット:行くぞ。
〇アランN:スコットがジェーンの手を
ジェーンは顔をうつむいているが、足を止めなかった。
いや、止める訳には行かなったのだ。
【シーン02】
〇アランN:
そこにはジェーンとスコットを合わせた
女性教官の計5人がいた。
△女性教官:生き残った
□スコット:
△女性教官:それは――
☆ジェーン:
□スコット:お前、ついに頭がいかれたのか!
そんなバカなことが……
もう少しマトモなことを言えよ!!
☆ジェーン:貴族様の足りない頭だと目の前の
□スコット:なんだと? もう一度行ってみろよ。
☆ジェーン:もう一回、言ってあげる!
アンタの足りない頭だと目の前の
言ってるのよ!!
□スコット:こんの!
さっきまでメアリーが死んで、ガキみたいにメソメソしていた
ヤツの
☆ジェーン:彼女の名前を……気安く出すなぁ!!
△女性教官:いい加減にしろ、お前たち!
今はケンカをしている場合じゃないだろ!!
☆ジェーン/□スコット:……申し訳ありません。
△女性教官:ただ、ジェーン・ドゥ
今回の
□スコット:所属不明って……帝国以外にも
ところが……?
△女性教官:にわかには信じがたいが……現実はその事実を示している。
☆ジェーン:くっ!
△女性教官:どこに行くつもりだ、ドゥ
☆ジェーン:
□スコット:待て!
☆ジェーン:離してよ!
□スコット:離せねえよ。
いくらお前が
きっと
相手じゃない……
☆ジェーン:……アンタにしてはよくわかっているじゃない。
□スコット:なんだと……ぐっ!
<ジェーンがスコットの胸ぐらをつかむ>
□スコット:なにをする……
☆ジェーン:スコット、アンタ、さっきも言っていたよね?
事あるごとに「
□スコット:それが一体、今、言う必要があることなのかよ!
☆ジェーン:だったらわかるでしょ!!
アンタは生まれてきたことを
それと違って、私は……私は生まれてきたことを
に
……アンタみたいに元から〝持っている〟人間なんかが理解
出来るはずもない!
何も〝持っていない〟人間の気持ちなんか!
大切にしたかった
気持ちなんか!!
□スコット:ぐっ……
〇アランN:言い返すことが出来なくなったスコットの胸ぐらを離し、
ジェーンはどこかへと向かう。
△女性教官:ドゥ
〇アランN:女性教官は
彼女を動かしているのは、激しく燃え上がる〝
【シーン03】
☆ジェーン:はぁ……はぁ……
〇アランN:
やがて、ある場所にたどり着いた。
☆ジェーン:あった……試作機【ドミニオンズ】……。
〇アランN:彼女が見つけた
他の機体は全て破壊されていた。
急いで【ドミニオンズ】のコクピット内に入り、操縦席に座る。
☆ジェーン:うん、動きそう……(※大きな深呼吸を1回した後に)セット・オン!
魔力同期を開始――シンクロ率、2、5,8、19、37――
☆ジェーンM:シンクロ率が悪い……ううん、今は集中するんだ、集中……!
☆ジェーン:――55、57、62
☆ジェーンM:まずい、このままじゃ……お願い! 私に力を……!!
☆ジェーン:――66、81、96、100%!
接続を開始!!
――魔力
【ドミニオンズ】、発進!!
【シーン04】
<燃え盛る市街地を見下ろす様に、上空に3機の魔導機体がいた。>
〇アラン:
△傭兵A:こちら、アルファ。
目標地域の兵士
□傭兵B:こちら、ベータ。
市街地に設置されていた
〇アラン:いいねぇ、おまえら! 良くやったァ!!
さあ! さあ! 続けて俺に良い報告を聞かせてくれ!!
最後、ガンマ、報告を……どうした?
応答しろ、おーい? おっかしいなぁ~
おい、ガンマ、早く報告しろ~
△傭兵A:なっ……隊長!
〇アラン:どうした?
△傭兵A:
〇アラン:ガンマの機体か?
△傭兵A:……いえ、ガンマの機体ではありません!!
〇アラン:へぇ……それは、それは……
□傭兵B:馬鹿な!? 帝国の
まさか、もう
〇アラン:いや、違うな。
恐らくは〝ひよっこ部隊〟の生き残りだろうなぁ……
こりゃあ、
□傭兵B:隊長?
〇アラン:予想外のことが当たり前のように起こる!
これだから、戦場は大好きだァ……あぁ、楽しくなってきたァ!!
【シーン05】
☆ジェーン:ハァ……ハァ……
☆ジェーンN:身体の
さっき私は戦ったんだ、「命を
☆ジェーン:うっ!
☆ジェーンN:不快感に
戦いの結果は――私の勝利だった。
でも、今は、勝利の喜びよりもヒトを殺したことへの
が大きかった。
軍人となった以上、いつかは
けれど……どこか
自分の
☆ジェーン:それでも……やらなきゃ……あいつらを殺さなきゃ……
私からメアリーを、全てを奪ったアイツらを!!
――見つけた!!
〇アラン:さあ、お
アルファ、ベータ――
ガンマへの
△傭兵A/□傭兵B:了解!
☆ジェーンM:敵は3機……っつ!
前方の2機が動き始めた……!
△傭兵A:ベータ、私が
□傭兵B:おいおい、最初から全力かよ……わかった。
△傭兵A:火のエレメント、
☆ジェーン:火炎放射!
ぐっ……強い魔力……!!
△傭兵A:燃えろォ!!
☆ジェーン:
□傭兵B:(※口笛を1回吹いて)アルファのヤツ、
これなら、俺が手を出さずに済みそうだな。かわいそうに。
〇アラン:ふむ……押されているな。
☆ジェーン:私は……
〇アラン:んっ?
☆ジェーン:私はここで……
〇アラン:おいおい……こいつはビックリだ……
☆ジェーン:負けるわけには……いかないんだああああああああ!
〇アラン:……ククッ、楽しい楽しいパーティーの始まりだ。
☆ジェーン:えっ、シンクロ率の
103、115、146――これって!
〇アラン:来るぞ、来るぞォ!!
ベータ! 早く攻撃を!!
□傭兵B:しかし、アルファの攻撃だけでも十分か――
〇アラン:馬鹿野郎が……お前らには感じねぇのか!
この魔力の
☆ジェーン:――178、189、200%!
〇アラン:奴は――〝
☆ジェーン:
△傭兵A:えっ、炎を打ち消して……きゃあああああああ!
□傭兵B:ベータの機体を
〇アラン:ちっ!
□傭兵B:貴様あああああ! 氷のエレメント
☆ジェーン:遅い。
□傭兵B:なっ……
☆ジェーン:そこをどけええええ!!
□傭兵B:ぎゃああああああああ!!
☆ジェーン:ハァ……ハァ……
〇アラン:(※拍手しながら)大したものだな、ひよこちゃん。
俺の部下を3人倒すだけじゃなく、
――〝
ここで殺すには
どうだい? 軍を辞めて、俺たちの元に来ない――
☆ジェーン:あんただけは……
〇アラン:んっ?
☆ジェーン:あんただけは絶対に許さない!!
〇アラン:あらら、
しょうがない……なら、そのラブコールを受け取ってやるよ!
ひよこちゃん、いや――
――学校で教えてもらっただろ?
戦う前のお
☆ジェーン:――エリミネンス=グローリア帝国軍
ジェーン・ドゥ
機体名は【ドミニオンズ】!!
〇アラン:いい名前だ。
【
アラン・スミシー!
機体名は【スローンズ】!!
さあ、始めよう、
☆ジェーン:ぐっ!
〇アラン:いいねぇ、
ブレードで切り
☆ジェーン:な、める、なあああああああああ!!
〇アラン:おっと! 伝わるよ、君の
俺に対する
☆ジェーン:
〇アラン:おいおい、
しっかりしてくれよ、ひよこさんヨォ!
そんなもんじゃないだろ、
☆ジェーン:しまった! バランスを
〇アラン:
☆ジェーン:
☆ジェーンM:大型の
私、ここで死んじゃうのかな?
<シーン06>
<士官学校の教室、ジェーンは黄昏の表情で教室の窓から外を見ていた。>
△メアリー:ねぇ!
☆ジェーン:…………。
△メアリー:ねぇ!!
☆ジェーン:んっ?
△メアリー:何回も呼んだんですけどー!
☆ジェーン:ボーっとしていた……てか、何の用?
△メアリー:あなた、ジェーン・ドゥ
☆ジェーン:そうだけど……
△メアリー:えっ!? 数少ない同期を覚えていないってひどくない?
☆ジェーン:ごめん……他人の名前を覚えるのは昔から得意じゃないんだ。
△メアリー:もう! 筆記試験で全科目満点とる記憶力を持っているのに!!
……いい? ちゃんと覚えてよね?
私の名前は、メアリー・スゥ、あなたと同じクラスメイト
のメアリー・スゥ! リピート・アフター・ミー!!
☆ジェーン:メ、メアリー・スゥ……思い出した、
△メアリー:もう、
☆ジェーン:それで……メアリー、用ってなに?
△メアリー:あなたと友達になりたいの!
☆ジェーン:はっ?
△メアリー:聞こえなかった? それじゃあ、もう一回言うね。
あなたとお友達になりたいの!
(間)
☆ジェーン:はっ! ゆ、夢……だったんだ……
空が、見える……生きているんだ、私……いっつ!
〇アラン:よお、ひよこちゃん。
☆ジェーン:貴様は……ぐっ!
〇アラン:動かない方がいいぜ?
全力ではないが、俺の
しばらくは、まともに動くことは出来ないさ。
お前も、機体も、な。
☆ジェーン:それでも、私は……ぐあっ!!
〇アラン:だーかーらー、やめとけって言っただろ?
全身の
動くだけで激痛が走るぞ?
自分を大切にしろ、今のお前さんでは俺を殺すことは出来ない。
☆ジェーン:ど、どこに……行く……!
〇アラン:帰るんだよ、目標はすでに達成した。
おまえさんとの戦いはいわばオマケみたいなもんさ。
最初はどうなるかと思ったが……可能性の
とりあえず生かしておくことにする。
だから待ってるよ、強くなって俺を殺しに来てくれ
……あっ、そうだ!
ひよこちゃん、君の名前をもう一度教えてくれないか?
☆ジェーン:――ジェーン・ドゥだ。
覚えておけ、貴様を殺す人間の名を!!
〇アラン:ジェーン・ドゥ、か……なるほど、なるほど、良い名前だ。
俺も改めて自己紹介をしよう。
アラン・スミシーだ。
かつてはお前と同じ帝国と【
今は映画を愛し、神々を
……俺たちは似た者同士なのかもしれないな。
〝名無し〟同士、殺し合う日を楽しみにしているよ。
そういえば、昔見たとある映画に今の
タイトルは……なんだっけか?
最近は、物忘れがひどくてなぁ
……シナリオは
それじゃあ、本当にサヨナラだ。
☆ジェーンN:そう言って男は立ち去る。
むき出しになった機体の操縦席から、私は天を
私の身体を打ちつける。
☆ジェーン:くっそ……くっそ……!!
☆ジェーンN:
自分の無力さを実感した、軍人として舌を
死にたいぐらいの
それでも――
☆ジェーン:まだだ……死ぬのならば、あの男を――
<シーン07>
☆ジェーンN:数年の時が過ぎた――
△帝国兵:こちら、機体【プリンシパリティーズ】。
準備が出来ました、
□スコット:こちら、機体【アルター】。
目標地点を
☆ジェーン:そうか……
本作戦は、ロゼッタ
総司令部からは「民間人の
これより、
〇アランN:ジェーンの号令により複数機の
現在、エリミネンス=グローリア帝国は大陸全土に
をし、各国に
多くの国々は帝国派の
【
戦いは
で、
彼女の任務はその
△帝国兵:こちら、【プリンシパリティーズ】。
我が隊の
隊の
被害は
☆ジェーン:
△帝国兵:また、民間人につきましても多数の死者及び負傷あり。
☆ジェーン:……そうか。
△帝国兵:了解しました、地上を含めた全部隊の
□スコット:こちら、【アルター】。
☆ジェーン:わかった、ご苦労だった。
□スコット:……
☆ジェーン:何がだ?
□スコット:あの時を思い出す……【
して、今では「戦争」という
ことをしている。
それで今は、奴らと
本当に笑わらえるな。
☆ジェーン:余計なことを口にする
□スコット:そいつはすいませんね、
……でも、お前だって同じ気持ちだろ、ジェーン。
☆ジェーンM:わかっている、そんなことはわかっている。
自分でもおかしいとおもっている。
この戦争は異常だ、
ただ軍人である自分たちが戦うことに疑問を感じてどうする?
――あぁ、あの男、アラン・スミシーと変わらない
……私は、何人の人間を殺してきた?
いつから、単純作業のように
☆ジェーン:――本当に何をやっているんだろうな、私は……
(※小声でつぶやくように)
△メアリー:ジェーン。
☆ジェーン:ぐっ、まただ……頭の中から声が……!
△メアリー:ジェーンったら。
☆ジェーン:どうして……どうしてなの、メアリー!
いないはずの
△メアリー:大丈夫?
☆ジェーン:大丈夫じゃない……大丈夫じゃないよ……
△メアリー:無理してない?
☆ジェーン:もうわからないよ、私は――
□スコット:応答しろ、ジェーン・ドゥ
☆ジェーン:わ、私は……いったい、何を――
△帝国兵:
□スコット:ちっ、通信がジャミングされている……レーダーも拾えねぇ……
こいつは最悪の事態を想定したほうがいいな……クソ!
△帝国兵:そんな……
☆ジェーン:機体名は!
△帝国兵:機体は――なっ! 【スローンズ】です!!
操縦者は【
□スコット:奴ら、まさか……裏切ったって言うのか?!
☆ジェーン:……スコット・クロフォード
□スコット:何を言って――
☆ジェーン:いいから急げ!
□スコット:こんの、野郎……
△帝国兵:は、はい!
□スコット:ジェーン・ドゥ!
☆ジェーン:なに?
□スコット:……死ぬんじゃねえぞ。
一応、お前は俺たちの隊長なんだからな。
☆ジェーン:…………行ったか、相変わらずバカなヤツだ。
「死ぬんじゃねえぞ」、か……わかっている
……それは無理な
〇アラン:よう、お久しぶりだな。
気分はどうだ?
☆ジェーン:えぇ、最悪で最高な気分だ。
〇アラン:あら、それはどうして?
☆ジェーン:お前を
〇アラン:アハハ、
☆ジェーン:……。
〇アラン:聞いたよ、
おめでとう、心から喜びを覚えるよ。
☆ジェーン:
〇アラン:おいおい、マジかよ!
いきなり全開とか殺意が
最高の女だよ! ジェーン・ドゥ!!
チェンジ、エア・フォース・モード!!
☆ジェーン:機体が変形して……なっ!
ギリギリのところで
〇アラン:モード・オフ……ふぅ、
それにしてもやるなァ!
させてくれる!
☆ジェーン:ちっ!
〇アラン:楽しませてくれたお礼だ。
次はこっちの番! オラァ!!
☆ジェーン:させるか!
〇アラン:おーっと、危ない。
☆ジェーン:貴様を……
〇アラン:んっ?
☆ジェーン:貴様を殺すために、多くの闘い方を学んだ!
そして……お前の事を調べた!!
〇アラン:俺の事をねェ……「敵を倒すには、まずは敵を知る」
――
☆ジェーン:答えろ!
何故、私たちの街を――いや、自らの故郷を破壊する
馬鹿なマネをしたんだ?!
〇アラン:……俺は戦争屋だ、戦いを何よりも好んでいる。
それだけで、俺は何だってやるさ!
それに、わかっているんだろ?
俺が、この国――いや、世界を、神々を
☆ジェーン:そんな
〇アラン:あぁ、そうだ! 理由に
☆ジェーン:ふざけるな!
お前のやっていることは、
産み出しているだけだ!
〇アラン:おいおい、おもしれぇ事を言うじゃねえかァ!
同じ
☆ジェーン:黙れ!!
〇アラン:
☆ジェーン:やってみろ!!
☆ジェーン/〇アラン:
☆ジェーンN:互いが持つ魔力を、
〇アランN:そして、
☆ジェーンN:この戦いは〝
〇アランN:――戦う
☆ジェーン/〇アラン:
<シーン08>
<がれきの山となった街。緊急脱出ポッドから満身創痍のアランが出てくる>
〇アラン:かはっ……クソが……
なるとはな……
カハァ! アハハ……久しぶりだなァ、自分の血を見るのは……
ガラにもない、ノスタルジーな気持ちになるのは……あれか?
久しぶりの再会でそんな気分になっちゃったのかねぇ……
ハハッ……
〇アランM:あいつは生きているのか?
俺と違って
あるはずがない。
〇アラン:これで生きていたら……
☆ジェーン:ハァ……ハァ……
〇アラン:マジかよ……ハハッ、立っているのも、やっとじゃないか……
てか、腹に、機械の部品が
☆ジェーン:ハァ……ハァ……
〇アラン:そのバタフライナイフで、俺を殺すのか……?
来いよ……受け止めてやる……
☆ジェーン:うわあああああ!
〇アラン:ぐうっ……あぁ、やっぱりナイフに
でもさ……なってないなァ、
心臓はソコじゃないだろ……
そんな
☆ジェーン:『
無くなるでしょう』
〇アラン:その言葉――
☆ジェーン:『けれども、私が存在する限りは、私の
であり続けます』
〇アラン:あぁ……思い出した……
☆ジェーン:『そして、あなたは、
〇アラン:映画、見てくれたんだ……うれしいなぁ……
☆ジェーン:『これは、
〇アラン:『
☆ジェーン:『そして、私はあなたに対して〝ある言葉〟を
〇アラン:『グッバイ、マイ・ディア・リベンジャー』
〇アランM:んっ……今、金属音が……この音は確か……
あぁ、やっぱり……
おいおい、映画と同じように
良い女のカラダをしているのに、もったいないなぁ……
――これは間に合わないなァ……
〇アラン:ジェーン・ドゥ……さよならだ……良き来世を。
☆ジェーン:あぁ、おやすみ……アラン・スミシー。
(END)
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