No11『僕の心を奪ったのは、獰猛な笑顔の女性だった。』 執事

※講評内で作品の内容に触れております。

 致命的なネタバレにはならないように考慮していますが、

 一部・ミステリ的なギミックなどの種を割ることがあります。

 ご了承ください。

◇◇◇

https://kakuyomu.jp/works/16817330661328472598



お姉さんと虫ガキ。


二人の関係性をどう描くか――たとえ同一のお題、同一のレギュレーションを与えられたとしても、作品のカラーは十人十色。様々なバリエーションが存在します。


本作における「二人の関係性」を何と表すか。

その「答え」は結末にも書かれていますし、意外なところでも示されています。


意外なところ――そう、作品タグです。


本作の作品タグをご覧ください。

そこに登録されている二つのタグのうち、一つがこの上なく明快な「答え」となっています。


こういうの、好きなんですよね。


「お姉さんに心を奪われた僕」の物語と思って読み始めた読者は、次第に世界の本当の形が見えてくることになります。


少し変わった虫ガキと、少し変わったお姉さん。


そんなボーイとガールがミーツして、世界に存在する大きな謎や、人智を越えたオカルトが巡る世界であっても、この物語が「ラブコメ」でも「恋愛」でもない理由。


虫ガキの世界をまた一つ拡げる物語でした。

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