エピローグ

[某月某日、世界はいまだ平和にはほど遠い状態。でも、アルグの活動のお陰か、戦争の数は着実に減っている。思想の違いはあれど、手を取り合いたい姿勢は全世界共通のようだ。だが、ボタンをかけ間違えただけで争いあってしまう事は多い。そのかけ間違いを事前に防げればいいのだが、そんな事が出来ればとっくの昔に平和になっている。かつてアブレイズさんは言っていた、人はそれぞれ個性や考え方が違うから世界は成り立っている、全ての人が同じ考えなら、成長も発展もしなかった、だから、争いあうのだと。同じ人間同士で殺し合うのは悲しい事だ。戦う人も、闘わない人も、全ての人を幸せにするのは不可能かもしれない。だが不幸にする人を少しでも減らしたいと。そんな夢みたいな事だが、私はいつか出来ると願う。だってそれがアルグの最終目標なのだから…]

「おばあちゃーん!」

「あら?よく来たね、瑞穂」

「お婆ちゃん、また日記書いてたの?」

「えぇ、私の生きた証をね」

「じゃあ、瑞穂も日記書く!」

「じゃあ、お婆ちゃんの日記をあげる。毎日書くのよ」

「うん!分かった!でも、今はお婆ちゃんと遊びたい!早く行こ!」

「はいはい、分かったよ」

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