第21話

過去編 中学校


その日、初めて優くんが泣いて帰ってきた。


「優くんどうしたの??」


「何でもない!!」


初めてだったかも知れない、優くんが私に秘密にしたのは、あと優くんが私に怒るような態度を見せたのは。


優くん、


優くんが寝てたから、何も出来ない、アドバイスをしようと思っても友達も居なかった私は何も出来ない。


優くんの話を聞いてあげようと思っても教えてくれない。


何も出来ない悔しさと、悲しさでその日は泣き続けた。


ーーー


次の日も優くんは泣いて帰って来た。


優くんの泣く姿を見るたびに心が苦しめられる。


優くんの泣く姿は見たくない。


けど、本当に何も出来ない。本を読んで調べたけど、わからない。学校に相談しようと思っても、余計に優くんの過ごし辛い状況を作ってしまうかも知れない。


何も、何も出来ない。


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