第20話
今日、お母さんが落ち込んでいた。
「どうしたの?お母さん?」
「・・・聞いても、悪く思わないでね。」
「内容によるけどお母さんのこと悪く思ったことはないよ」
「そうよね。実はね」
ーー
「マジか、」
どうやら、お母さんの両親が強盗で捕まったようだ。
「・・・優くんはどう思った?」
「お母さん大変だったんだなって」
「・・・引いたりしてないの?」
「いやしないよ。同情だよ」
「でも、親が犯罪を起こしてるんだよ。血は繋がって居るんだし、私もそんなふうになるかも知れないよ」
「いや、してないから今、こうして平和に暮らして居るんでしょ?」
優の、同情だけして、一切悪く思わない態度に母は少し涙を流す。
「お母さん、」
優は母の肩に手を置く。
「お母さんはそんなことはしないよ。」
「優」
「だって俺、優しいお母さんの子どもだもん。分かるよ」
そうして、今日も平和に一日が終わる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます