第2話


ー港町Ⅱー


夜が欲しい、と言ったけれど

男は

ベッドに引き寄せたまま

抱こうとはしない


港街のエレン貴婦人

言っていた

探しものの男ー

操だてしているのか

ソコに触れてみると

凪いでいるのが解った


いつから、とは聞けない


         あの戦闘で

       傷を受けなかったものは、

         いない

         

ぐっと抑えて

下衣を探ると

ソコの近くに

傷を探り当てた

神経を傷つけたか

触れても

凪いで

悲しみが皮膚にそって

広がる


心と身体


エレン、近づいちゃだめだと

忠告されたけど

わたしも、探しものがあった

それを思い出しただけ


夜明けまで

瘉えない想いを抱え

夜を越える















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港町 夏洲(かしま) @karyoubinga

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