#Fifteen.孤島フィネス

「ここは...どこ、そういえば佐さんは...」

目覚めたのは大きく、何もない真っ白な部屋。

目覚めた悠の後ろには2人、遥溜と凮然が横たわっていた。

「遥溜さん、凮然さん、一回目覚め...あぁよかった。」

「ここは...」

二人は目覚めた。

「状況を伝えます。まず、4人で歩いていた時、襲撃に会いました。佐さんは瞬時に我々三人を遠くに飛ばし、佐さんは迎え撃っていました。そこから記憶がないと思います。予想ですが、理由として第三者がここまでテレポートさせた。そう考えます。そのテレポート間にて意識が飛ばされた、またはこの室内で意識が飛ばされた。と考えます。」

「テレポート?」

「はい。テレポート以外にもし重游さんのような超スピードの奴がさらっていったとしたら、佐さんはすぐに対処できるはずです。」

「なるほど~」

「まずはこの部屋を散策し、抜けられそうな場所を探しましょう。壁が130セントラルのようにものすごく頑丈であれば、最悪...」

「とにかくこの何もない部屋を散策しましょう!」


ナイフとナイフのぶつかる音

佐は三人がかりで来た敵をナイフの斬撃で吹っ飛ばした。

「どうせ今3人を探しに行っても意味ないだろうな。」

「なぜそう思うんだ~?」

「だってあいつらは...」

全方向からナイフで切りかかってきた。

ただ、ナイフはすべて空中で破壊された。そして切りかかってきた奴らは地面にたたきつけられた。

相手の一人を差し引いて、切りかかってきた奴は気絶、または天へ上った。

「強いから。」

「信頼があるんだな。うらやましいな。

こっちの組織じゃ俺らは一つの駒。チェスでいうポーンに過ぎない。ただ突進していく。それだけだ。ただ、しっているだろ?チェスのルール。

ポーンは相手の陣地まで行くと何にだってなれる。そう最強に」

「チェスのルールは知ってる。そうだな、ポーンは相手の陣地に言ったら、たいていはクイーンの駒に変身できる。ただそれはさ、唯一生き残って運がよかったやがたどり着けるんだ。

たどり着けねかったポーン以外は全員チェックされる。」

「だからなんだっていうんだ!!!」

「お前は運が悪かった。それだけだ。」

「何を!お前を倒せば俺は組織の幹部にまで登ることができる!お前は俺の踏み台に過ぎない!」

「そうかよ。俺にとっちゃお前はただただくだらん夢をほざいているやつ...かな。」

「ははっ、ははははっはははっくだらないだ~?お前に何がわかる!!!俺はお前を殺す!!

それだけだ!!」

「はっ、そうかよ。」

襲撃者は背中に隠し持っていたマシンガンを連射した。

それを簡単にはじきつつ、近寄っていく佐はクリエイト【クラック】を発動した。

「グッ...!!!!」

地面を動かし、襲撃者の男を固めた。

「コマンドF ロフト」

佐はコマンドを左拳に一点集中させた。

「貴様...⁉何を!!!」

「簡単に3人を取られたのは反省してるよ。そして、お前はただの『ポーン』だな。」

佐は一点に溜めたコマンドをはなった。

男にあてたわけでも無く、ただ男の方に向けて空を殴った。

拳の衝撃波はすさまじく、放った周囲の20メートルほどが吹っ飛んだ。

男は飛ばされた。衝撃波もすごく、空へ瓦礫と同時に飛んで行ったので最悪落下地点で衝撃によって死ぬだろう。万が一水でもその先はおおなばら。海の藻屑となるだろう。

「さて、3人はと...結構遠いな。」

佐は認知した。クリエイトの種類【ドランス】アイスの時点で遥溜へマークを付けていた。

「『操る』に対象の場所の認知ができるのか。この技術は誰が作ったんだろうか。」


「何もなかったですね。」

「完全に包囲されてるってことか」

「いや、2人とも!ここの壁だけ空気音がちょっと違います!!」

遥溜と悠はその壁に耳を当てた。

「そ、そうですか?」

「そうなのかな?」

「そうですよ!ここ若干隙間というか、小さな空間があります!」

「じゃあ、ここの壁にダメージを与えれば簡単に壊せるかも」

「やりますか。」

悠は刀を抜いた。

刀に水色の螺旋が纏われていった。

刀は次第に氷のような見た目になっていった。

『氷海』

悠は壁に水平切りで切り目を入れた。

そして縦、右斜め、左斜めと切っていった。

最後にすべての切り目が交わる中心へ向け、刀を差し込み、回すように刀を振るった。

壁は静かに破壊。

壁の先には謎に空間があった。

「行きましょう。」

「はい!」


「ここか。」

佐はナイフで空を切り、その衝撃波で空を滑空し、海を渡った。

すぐさま島に降り、正面と思われる扉を蹴り飛ばした。

「何事⁉」

「こちらでお世話になっている3名を迎えに参った。唐突だがお前らとこの施設、この島はすべて海の藻屑となってもらうのでよろしく。」

「狙撃隊員、狙撃準備!監視、補助部隊、幹部へ情報の通達!侵入者発生!」

「おぉおぉだいぶ歓声に出迎えてくれるな。」

「狙撃構!」

佐もナイフを構えた。

「放て!!」

大量の銃声が戦闘の合図だった。

佐は銃弾の中、ナイフを片手に走った。

「なぜ当たらない!!」

「すべてよけられてます!!」

あえてナイフで弾かずよけて走った。

「ナイフで弾いたり、コマンドとか使っちゃうと瞬発能力落ちちゃうからな。利用させてもらうよ。」

すべて避け、狙撃部隊一人一人を簡単に殴り倒していった。

「ちょっと人数が多い...めんどくさ。」

佐は狙撃隊員の一人を蹴り、隊員に衝撃波を乗せて残りの隊員を吹っ飛ばした。

「やりすぎたかもな...」

そのまま佐は奥の方へ走り去っていった。


「この部屋は...」

「何かの会議室?」

3人が到達したのは巨大な会議室。目の前には大きなシアター。たくさんの机と椅子。

「敵がいないのは幸運ですね。」

「あそこに扉がありますよ!」

遥溜は扉を開け、飛び出し、戦闘態勢に入った。

「なにもいない...」

悠と凮然も扉を出た。

「何かおかしい。この長い廊下、何だろう何もないはずなのに物体があって、それに触れそうな...」

悠は空中の何もない何かをつかもうとした。

「...⁉っっ」

悠は謎に飛ばされた。

「な⁉」

「なにかいる⁉」


「誰もいないな...」

佐はすでに建物の中心地まで到達している。

「倒しすぎたか...」

佐はすでに兵1800は倒している。

「...だれかいるな。その影と見るが。」

出てきたのは推定2.5メートルはあるであろう全身が白いマントの男。

「ほう?よくわかるな。私はここの管理者、名をディラン。ここではそう呼ばせている。

佐よくここへたどり着けたな。兵の数はさぞ多かっただろうに。」

「あんな兵に個々の孤島を任せているあたり、お前弱いんじゃないか?」

「あの兵たちに期待などしておらん。あくまでも駒の中の駒だ。ちなみに幹部には合わなかったのかい?」

「幹部?そんなのがいるのか。」

「私の強さが10000だとすると幹部一人一人の強さは2000らへんだろうか」

「じゃあお前が10000なら俺は100000000くらいだな。」

「それは楽しみだ」

「いや、お前と戦うのは少しお預けだ。3人を返してもらう。貸した覚えはないけどな。」

「勝手に探せばいいよ。もしかしたら幹部にやられているかもね」

「...わかったよ、簡単に言えばお前を倒せばいいわけだ。」

「そうだな」

佐は超スピードでディランの頭を持ち、地面にたたきつけた。

「コマンドM グレイブ」「ドランス」

頭に重力を付与し、ディランの体を操作した。

上、下へと繰り返しディランの体全体を『ドランス』でたたきつけた。

「こんなんで十分か。」

ディランをそのまま遠くへ飛ばし、その大部屋を後に他の場所を探すべく扉を開け、出ていった。

「...やられちゃったか。やはり強い。」



「どこに...」

悠と凮然は不意打ちで互いに心臓部を串刺しにされ、リタイアした。

「オイオイ、ミエナイノカ~?」

「黙れ...っ」

遥溜は周りをやみくもに撃っているだけだった。

「フヘイ!!」

「っ!!」

遥溜は左側へ飛ばされた。

「コマンドS クイック」「コマンドW ウェーブ...っ」

「ぅっ、心臓が...コマンドの...」

コマンドの発動で土と水の混合で泥が生み出された。その泥は自分の目の前全体にむけて、勢いよく放出された。ただし、コマンドの副作用。やりすぎると体に影響をもたらす。それがコマンドだ。

「ック⁉コレジャ、バレチャウジャン⁉」

「そこか!!」

遥溜は銃弾を泥まみれの奴に放った。

「ッグッハァ!!!!」

「安心して。急所にだけ打ち込んどいたからさ。」

「クソォオオオ!セメテ!コイツオミチヅレニ!!!」

泥まみれ男は凮然にくぎを打ち込もうとしていた。

遥溜は冷静にくぎ10本を銃弾で弾き飛ばし、さらにその釘へ銃弾を撃ち込み男の喉元へくぎを弾いた。

「ありがとう遥溜さん。」

「佐がいない今、ヒールがいないしな~とりあえず休憩できる場所をさがそ。」

「僕は大丈夫です。ただ、」

「凮然...」

「息はあるようですが。」

「とりあえずさがそ。」

凮然を抱えて歩いていていった。

「お三方~なにしているんですか~?」

「⁉」

「っ、やはり追手が...」

「ちょっとちょっと~お兄さん~かっこいいね~私とどっかいかない?」

「いかにも戦闘。という場面で何を言っているんですか。」

「えぇ~だって~戦うとかめんどくさいし~?」

「それならどこかいってください」

「なに?あなた。嫉妬?」

「はぁ~?」

「その人のことが好きなんでしょ、違う?」

「あぁ、うん。好きだけど。」

「うぇ⁉ほんと~?じゃあ奪うわ~」

「勘違いしているようだからいうけど、あなた、思春期?『好き』っていう言葉が恋愛に結びついちゃう系?勘弁してよ。」

「っは、むかつくね。どうせだし、戦わない?」

遥溜は何もいわず、銃を放った。

「うぁ⁉ちょっと~なにすんの!!」

「しるか」

「へぇ~殺し甲斐がある人名乗っておくわ入日 誘よ」

遥溜は壁に銃弾を撃ち込んだ

そして壁のがれきに銃弾を撃ち込み、瓦礫を飛ばした。

「っ⁉」

誘の足元に瓦礫が食い込んだ。瓦礫は銃弾のようなものになっていた。

「みせてやるよ~私の技!!」

誘はその場に立ち尽くした。

「...撃つよ?」

「ど~ぞ?」

遥溜は打つ前、念には念をで『クラック』で壁を作りつつ、放った。

「やはり...」

銃弾はこちら側へ跳ね返ってきた。

完全に相性が悪い。ただ、条件があるはずだ。最初、誘は銃弾を避けた。

それは当たったらまずいから。それすなわち、銃弾を食らうことになる、ということだ。

二つ目、瓦礫を撃ち込んだ時、ちゃんと負傷した。つまり何らかの条件がある。

条件は自分から意識しなければ反射は発動できない。

瓦礫を防げなかった点において、反射神経はそこまでない模様。

「なるほどね...じゃあ、」

「クラック」

壁が動き出した。廊下の壁と壁で誘を挟みつぶした。

「なにしてんの~」

「...⁉」

後ろにいた。

そのまま、蹴りを入れられて吹っ飛ばされた。

「っ...なぜ」

「私のスキルっていうの?『鏡』がモチーフなんだ~」

「鏡が自分のまえにある的なイメージ?例えば自分から3メートル先に鏡があったら、自分の姿は鏡から三メートル先の距離として映し出されるでしょ?そして鏡を中心に自分が鏡の先にもう一人三メートルで生まれる。別に鏡の距離によるけどね~5メートルなら鏡を中心に反対にもごーめとる感覚でもう一人の私がいる。距離にせいげんはないかな~。」

「けっこうおしえてくれるんだね」

「まあね~」

つまり、簡単に言うと鏡の先のもう一人の自分にテレポートできる。

相手が鏡をいきわたる前に倒す、または逆に来るのを予想して先手を打つかがセオリーだろう。

そして何より予測がしにくいのは相手の正面にあるとされている鏡が誘から何メートル先にあるのか。

「そこが難点か...」

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不老不死Lv.99 @Tsukasa_10746

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