第32話生徒会長の三田村涼子の接近

私は、生徒会長の三田村涼子と申します。

日々、当学園の規律維持、様々な部活動の応援、体育祭、文化祭の計画と運営に携わっております。

尚、当学園の規律は、おおむね、節度が保たれておりますし、各部活動も順調な成績を収めております。(尚、テニス部については少々の問題を把握しておりますが、今は静観しております)

尚、体育祭については9月後半、文化祭は11月を計画しております。

さて、そのような活動と計画の中で、どうしても生徒会メンバーに加えたいのは、若宮悟君です。

確かに、音楽部の部長、指揮者で、定期演奏会を控え、忙しいことは重々承知しております。

しかし、私としては、彼の指導力、説得力がどうしても生徒会に欲しい。

(できれば、補佐として副会長に、来年は生徒会長も任せたいほどなんです)

それと、個人的ですが、悟君の笑顔が好きなんです。

(可愛いですし、ずっと見ていたい・・)

(あ・・・恋とか何とかでなくて)

それを実現するための第一歩として、今日は音楽部の練習を見に来ています。

練習しているのは、モーツアルトの41番シンフォニー、私も大好きな曲です。

ちなみに、今日は第2楽章を集中的に練習しています。

感想ですか?

たおやかで、落ち着いていて、深いです。(聞き惚れています)

微妙な陰影というのかな、物憂げな感じもあります。

これこそ芸術だなあって思います。

部員たちも、しっかり悟君の指揮棒を見て、その動きから、全く外れません。

つまり、呼吸が全員ピッタリで、一つの歌を歌うような感じ。

ずっと見ていて、聞いていて、私も悟君に指揮されたい、そんな思いまで、わいて来ました。


音楽部の練習が終わったら、どうするかですか?

もう決まっています。

悟君をデートに誘います。

もちろん、生徒会室なんて、面白くない部屋ではなくて。

駅前の、お洒落なカフェです。

(悟君から、愛ちゃんを待つ時間と、了解を得ているので)


悟君と愛ちゃんの関係は、把握しています。

ただ、最近、悟君を狙う女も増えているようで・・・

でも、私には関係ないです。

生徒会への勧誘なので。

(悟君を独占して愛でたい?少々ありますが)

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