キャンプはみんなで 4

声のする方を見ると、少女が4人の男に囲まれていた。


「悪い話じゃないだろ。」

「俺たちみたいなベテランとパーティーを組んだ方が安全だぞ。」

「そうそう、初心者はベテランパーティーに入って勉強するのが基本だぜ。」


「ごめんなさい!」


「何がダメなんだ?」

「俺たちと一緒なら安心だぞ。」


「もう放っておいてください!」


どうやら4人組の男たちが少女をパーティーに誘い、断られているようだ。


「やめなさい。嫌がってるでしょ。」


レオナが割って入る。


「なんだ?」

「俺たちが話をしている最中なんだ。邪魔しないでくれ。」


「もう断られてるでしょ。さっさと終わりなさい。」


「なんのつもりだ?」

「邪魔すんじゃねぇよ!」


4人組の男たちは威圧的な態度を取るが、レオナには効かない。

さすが王女。


「は~、じゃあここで話を続けなさい。

あなたは一緒に行きましょ。」


レオナは少女を連れて行こうとする。


「待てよ!」

「後から来て連れて行くのはナシだろ。」

「なんならお前たちも俺たちのパーティーに入れてやろうか?」

「どうせ初心者だろ。」


「鏡見てから出直してきなさい。

私たちを誘うなんて100万年早いわ。」


「なんだと!!」



(カッコいい!!)

ティファはレオナの毅然とした態度に憧れた。


(ヒィ~、やめて~~)

アイシャは心の中で頭を抱えていた。



男たちの1人がレオナの肩に手をかけた。


その瞬間、アイシャが蹴り飛ばした。


「その汚い手を話なさい!」


「蹴った後に言う言葉かよ!」

「こっちが下手に出れば調子に乗りやがって!」

「やっちまえ!」


男3人が襲いかかる。

そして、アイシャ、レオナ、ティファの3人も迎えうつ。



そこからは・・・

泥仕合だった。


ギルド内で魔法を放つ訳にもいかないのでレオナは戦力外。

ティファはまだまだ初心者。

アイシャも鍛えていると言っても、3人の冒険者相手に無双出来る程ではない。それにさすがにただの喧嘩で槍は使えない。


結果、ぐずぐずの殴り合い。

髪の毛を引っ張ったり、爪で引っ掻いたり、つねったり、、、


なにせ、どちらも大技は使えない。

と言うか、武器は抜いていない。

意外と常識のある2組である。



戦いが終わる瞬間は突然だった。


「やめんか、バカもん!!!」


ギルド職員の偉い人が怒鳴りつけた。

その瞬間、戦いは終わった。

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