第1話 蛍?に遭遇
「あれ?昼からの講義は休講か…」
昼からの大学の講義に出ようとアパートの部屋で準備をしていた俺(
あのハゲ教授がインフルエンザか…ラッキーだな。
俺は並の大学の建築学科に通う2年生である。今の季節は5月下旬、2年目になって大学生活にも余裕が出てきて…ぶっちゃけかなりフリーダムである。
さて、昼からぽっかり空いた時間をどうするかだけど…せっかく外に出る準備はしたし、今日は金曜だから明日は何もないし…
「よし、最近
と近場のキャンプ場に行くことにした。
うちの大学の近辺は空気が澄んでいて水が綺麗なため、自然にあふれているのが良いところだよなー。
…ただのど
田舎で遊ぶところもないので流行りにのって始めたキャンプだけど、元々手作業のものづくりが好きで、普段とは違う解放感とゆったりとした時間を過ごせるのは性に合っていた。
…人付き合いが苦手で彼女もいないので当然ソロキャンプ。
「わずらわしさのないソロが一番だよな」
なぜか言い訳のようなことをつぶやきながら、キャンプ道具を詰め込んだリュックを背負ってスクーターに乗り込んだ。
~~~~~~~~
近くのスーパーで買いだしをした後キャンプ場に着くと、蛍のうわさのおかげか、キャンプ場には平日にも関わらずパラパラと人が居た。
ソロ用の小さなテントを張って、焚き火の準備をし、のんびりと作りかけの木工細工をしていると、薄暗くなってきた。
「さて、そろそろ蛍を見に行くか。」
立ち上がり蛍がいそうな川沿いに向かうと、1つ2つと光が現れ、少し開けた川辺に着くと数多の光が舞っていた。
「うわ~~!…っえ!?」
蛍の光の幻想的な光景に感動しそうになっていると、一際大きな光が現れ、バタバタと目障りな感じで鑑賞している人の周りを動きまわり始めた。しかし不思議と誰も気にしていないようだった。
ちょっと風情がなくなるから邪魔だな~と思っていると、その光る物体が凄い勢いで突っ込んできた。
ぶつかりそうになったので、
「うっとおしい!!」
と叩き落とすと、
「きゃっっ!」
という声が聞こえたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます