第3話 承けきれぬ事実

「よりによってなんで最強of最強の神様を殺しちゃうようなイカレポンチクソ強野郎が今から行くとこにいんだよ!」

「最悪だよ!」

「まぁ…安心しろ…とは言いませんがあなたもそのイカレポンチクソ強野郎ぐらい多分強くなるのでまぁ大丈夫でしょう」

「なんで?」

「異世界に行くに当たって私が貴方に祝福を授けるからです」

「祝福?」

「まぁ貴方の世界で言われているようなチート能力ってやつを授けるってことですよ」

「まじか!!」

「最高じゃん!」

転生に加えてチート能力とか願ったり叶ったりかよ

「『願ったり叶ったり』ってことは異世界転生、受けていただけるのですね?」

「ああ!他の転生者も神殺しもばっちこいよ!」

「ありがとうございます、じゃあ早速転生させちゃいますね」

「早くない!?」

「一応貴方が転生者の中で一番早く寝覚めましたが、いそがないと他の神に出し抜かれてしまうので」

「出し抜くってたかが数分とか数時間だろ…」

「いえ、この空間で数時間出し抜かれると転生した先で5~6年近く出し抜かれてしまいます、しかも私が把握した感じ他の転生者達も全員もう目覚めたようなので早くしないと追いつかれます」

「急いでるのは分かったけど祝福かけるんじゃないの?!嘘つき!」

「嘘つ…!💢…まぁ今回は時間も無いですしに許しましょう。実は貴方の体を若返らせたときについでに祝福しといたんです」

「なるほどね」

「他になにか質問はありますか?」

「特に…ない…かな?」

…なんか聞き忘れてるような気がするけど…まぁいいか!

「ではこれより貴方を転生させます、右も左も分からないと思いますが頑張って下さい!」

「ああ!」

こうして俺は異世界で神様のために『鍵』探しすることになったのだ…


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「うぅ~ん、なんか草臭くさくね…」

…何で草臭いんだ…?俺は家で寝てたはずじゃ…?いや違う。そういえば俺は異世界転生させられたんだっけ…?ん?…てっことはここは…

「異世界か!」

思わず飛び起きてしまう

「ここが異世界かぁ~ほんとに来ちまっ……」

一抹の不安がよぎった

…ほんとにここ異世界なのか?実は異世界転生って話は全部俺の夢の中の話で本当の俺は酒に酔って森の中で寝てたとか言う落ちじゃ……

「まぁいいや、ここで悩んでてもしかたねぇし取りあえず人探すかぁ。よいしょ、」

そう言って体を起した瞬間背後からやな音が聞こえた

「グルルル…!」

「ん?の…野良犬?」

「ガルルル…!」

ガサッ、ガサガサ

「大型犬かよ!やばいな…」

だが草むらから現れたのは…

「お…おおかみぃ!でもなんかつの生えてない!?」

ん?日本には狼はいないし角が生えてる狼なんて世界中どこ探してもいない……ってことはここ本当に異世界!

「本当に異世界転生したのかぁ…なんか感動…」

「ガルル!」

「してる場合じゃねぇ!」

どうしよう…なんか守る物持ってるわけじゃねぇし…あ

「そういえば俺、チート能力…もらったんだっけ。」

ふっ…このチート能力を持ってるってだけで溢れでてくる全能感…これが異世界無双ってやつか…

「運が悪かったなワンちゃん、相手が悪かったようだ……これ俺は生憎チート能力持ちの転生者だ…」

「悪いが俺のチート能力使ってそこ、どかせもら………う……。」

ああ最悪だ

何でよりによって一番大事なことを聞き忘れたんだろう

「……能力が何か聞き忘れた…」

「ガルル!」

ああクソっ!クソクソクソっっ!

「誰か助けてくれぇ」

無我夢中で走りだす

ガサッ

「人か!?もしそうだったら助けてくれ!頼む!」

「ガルル!」

何だよ狼かよ!クソっ!囲まれた!

どうする?……いや…俺だけじゃどうしようもない…

「…クソっ!…何だよ…もうかよ…もう終わりかよ俺の人生…せっかく新しく始めようと思ったのに…」

何でだよ…何でいつもしょうもないことは忘れないのに大事なことは忘れるんだよ…

何でいつも大事なときだけ運が悪いんだよ!

おかしいだろ!目覚めたら狼が近くにいるなんて!ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな!

「ガルル!」

「うわぁぁぁぁああ!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ガバッ

「はぁはぁ…はぁ…はぁ…はぁ」

目覚めると俺はベットの上で寝ていた


















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