第16話 千年の思い
お久しぶりすぎる投稿。最終更新日が2か月前ってさぼりすぎ
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今覚えば私にとってシアワセが続いたのは7歳までだったか。
その年から一族の大半は精霊の力を行使できるようになる。
周囲に褒めてもらいたかった。
私の精霊は何かを封じる、守る力に適しているらしい。それが長の耳に伝わったことで始まったのだ。”怪物”との生活が
初めて目にしたのは9歳のころ。それまでの間はひたすら鍛え続けた。
逃げ出すことはゆるされない。体にできた痣は数えきれない。
だから彼女には嫉妬した。
雪のように真っ白な肌に黄金色に輝く長い髪。
うらやましかった。同時に哀れに思った。
彼女に付き添って何百年という何月が過ぎた。
いついかなるときでも離れなかった。それが私という”人形”に与えられた使命だったから。
彼女のために剣の腕を磨いた
彼女のために不得意な魔術も覚えた
彼女のために体術も
彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために
彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために
彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために
彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために彼女のために
彼女のために彼女のために彼女のために
失敗は許されない
歴代最高峰と謳われた現当主さえも恐れる”怪物”それが彼女だった。
周囲からは忌み嫌われ疎まれた。
寄り添えるのは私だけ。
けれどもそれは本心でもなく任務だから。
”怪物”を抑えるために生み出された人形。
ただの使い捨ての道具。
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辺りが青白く、彼女と私を囲うかのように輝く。
私の体に彼女の魂を下す。
それが彼女を抑える唯一の手段。
成功すれば私はともに消される。
だが、もういいのだ。
思えばこの300年間、彼女のために生きてきたが状というものは一切抱かなかった。いや、”抱けなかった”おそらく呪いのようなものだろう。
そうこうしている間に儀式が始まる。
深い眠りについている彼女をよそに周りの者たちは淡々と呪文を唱える。
長かった。
これでやっと....
もし
もしも
呪いがなければ
私はシアワセを感じれたのだろうか。
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双剣の騎士 むらさき @murasaki128
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