第25話
花火大会が終わって数日。
僕はソフィアの抱き枕になっている。
……。
えっ!?。なんで!?。
つい昨日まではしおしおだったのに。
ここ数日、甘い声で甘やかしてくるし。
手料理もなんか気合い入れてくるし。
……最近アピールが強い。
「ソフィア……。」
「はい。なんですか?。」
「いつまで僕を抱いているのかな?。」
「ユイニウムの補充を完了するまで。」
「それって今、何%くらい?。」
「うーん。20?。」
なんで疑問符……。
まあ、いいか。
今は元気になってくれたことを喜ぼう。
あれから少し経って、著しい猛暑に見舞われた僕は教室で机にうつ伏せになってる。
なんか前世比より暑くなってない……。
ここは全部にクーラー完備されてるから良いけど。
ほかは大丈夫なのだろうか……。
「おはようございます。ユイさん……。って大丈夫ですか?。」
「ちょっと……朝ね……。最近暑いよね……。」
「そうですね……。野外撮影も万全の体制をとってますけど。それでも熱中症になる人は出ますね。」
「大変だね……。あれ?。あおいは?。」
「軽度の熱中症で現在、自宅療養中です……。」
「あれ……そうなの!?。」
「あら、聞いてないのですか?。」
「はい……。」
「あ……あぁ……。なるほど……。」
たぶん僕に心配かけたくないからだろうな……。
「お見舞いに行くと余計に悪化しそうだから後で放課後になんか買って行きたいから付き合って貰える?。」
「えぇ。喜んで。」
上機嫌な声で答えるアカネ。
いや、だから視線よ。
それから僕達は体操着に着替えて校庭に。
今日は体力強化期間の体育ということで、丸一日使ってここから公園や川沿いのランニングコースを歩いていくみたい。
大変そう……。
はっ!。さては逃げたなあいつ……。
まあ後で電話して、その時の声で体調を判断しよう。
思い込みはいけない。
「ユイさん。大丈夫ですか?。」
「大丈夫。水筒は持ってきたし、携行食も、それに塩飴も持ってきてるし、それにアカネも一緒だしね。」
「もう〜。ユイさんったら〜。」
よーし、これで機嫌は取れた。
あとは……。
「少し重いので、荷物持って貰えますか?。」
「はい、喜んで!。」
少しズルいかなーって思ったけど……。
目がギンギンなのよ……。
それに妙に興奮してるし……。
「それでは次のグループは進んでください。」
「ほらアカネ。行くよ。」
「少し待ってくだい。」
僕はアカネを無視して進む。
最近この子の変態なところを多く見ている気がする……。
そんなこんなで僕達は進んでいく。
もっと変態なアカネを見ることになるのはそんなに時間がかからなかった。
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