32 あとがき

 本作品をお楽しみ頂けたでしょうか? 最後まで読んで頂けた方、ここまで着いてきて下さってありがとうございました。あとがきから読まれるという方。ここから先、ネタバレがありますので、その旨ご承知下さい。

 今回は、「戦うバディもの書きたいな!」というところからスタートしました。大好きなんですよねぇ、バディもの。ユキちゃんとアダムくんには、私の性癖をたっぷり詰め込んでしまいました。口調の荒っぽい女の子と敬語の男性。いやぁ、いいですねぇ。書いていて非常に楽しかったです。

 ここからは、本編に入れ込めなかったこぼれ話をしていきますね。

 あまり政治的なメッセージをネット小説に乗せるのもどうか、という意見もあるかとは思いますが、ネット小説は自由なものでもあるので、今回はそうしました。渚ちゃんと音緒ちゃんについてです。彼女たちは、法的に同性婚を果たしました。また、同じ名字の人間が隊に二人居るとややこしいからという理由で別姓です。この通り、私は同性婚と夫婦別姓を支持しています。作中では、さぞ当たり前かのように女性同士である彼女らの結婚が祝福されました。現実でも、そうなって欲しいなぁという願いをこめて、ああいう描写にしました。

 そして、蜜希ちゃんと徹也くんについて。くっつけるかどうか、ちょっと悩みましたが、あのままの距離感で終わらせました。蜜希ちゃんの想いと徹也くんの想いを両方汲んだ結果です。後方支援という役回りではありますが、彼らもバディとして描いたつもりです。彼らの選択を肯定できない読者の方もいらっしゃるかもしれませんが、作者としてはあればキレイな形だと思っています。

 これは描こうかどうか最後まで迷ったのですが、やめにしました。ユキちゃんが処女ではないのは「そういうこと」です。母親から見捨てられ、身を寄せあっていた姉弟は、知識もなく、抵抗感もなく、過ちを犯しました。裏設定ということで留めることにしましたが、それで正解だったと思っています。

 あと、紘一くんについてですが、隊員にはなったものの、不活性者のパートナーがまだ居ないので、実働部隊には組み込まれていません。彼の能力を、隊長が持て余してしまっているという理由もあります。今後、彼も活躍する後日談の構想がちらちらと浮かんでいるのですが、多分お蔵入りになると思います。

 今回は、アクション描写に苦戦しました。あまり上手くないな、というのが正直なところです。能力バトルものとしては稚拙な仕上がりになってしまいました。それを楽しみにして下さっていた方には申し訳ないです。これは、小説家としての私の挑戦でもありました。結果は完敗といったところです。これからもっと腕を磨くか、それとも避けて通るか……。おそらく後者を選ぶと思います。バディものをまだまだ書きたいという欲求はありますので、アクション要素を排した上で、また挑戦するかもしれません。

 それでは、ここまで読んで頂いて、ありがとうございました。私は毛色の違う色んな作品を書いているので、過去作品も見て頂けると非常に嬉しいです。私はこれからも小説家を続けます。また次の作品で、お会いしましょう。またね!

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ゴールデン・ワークス~特定超能力機動隊~ 惣山沙樹 @saki-souyama

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