神様

@ShiroGuro

第1話 少年の願い

『神様、一度でいいから僕の願いを聞いてください。』

少年はこう言った。

小学二年生の夏、僕は初めての恋をした。

いわゆる、『初恋』というものだ。

僕は恋の仕方が分からず、告白することだけを目的に頑張っていた。

そしてある日、少年は決心した、

「明日、告白しよう」

でも、告白の仕方も少年はまだ分からない。

だから、少年は手紙に書いて告白した。

その手紙を渡した。


結果は、呆気なく散った。

彼は好きな人という存在を失って心に空白がぽっかりと、空いた。

だかしかし、彼はその翌年にまた恋をする。

そして手紙を渡す。

存在を失いたくない彼は、願う。

『神様、告白を成功させてください。』


彼の願いは叶った。

無事に告白が成功した。

だが、その彼女はすぐ別の彼氏を作った。

今思えばなんて生意気な奴だろうか。


それより、少年はまた失った。

それからというもの、彼は成長と恋はイコールと言わんばかりに恋をしまくる日常を過ごしていた。

少しずつ、女子が自分の事を避ける様に感じてきた。


そして、時は流れ小六の夏、彼女が出来た。

嬉しかった。今回の彼女は手放さない。

そう、決めていた。

彼は中学受験をするために小四から塾に通っていた。

彼は第一志望校に偏差値は届いていたので特に焦りもなかった。


告白した週末、彼は塾で思いっきり自慢した。

「俺、彼女いるんだぜー?」

「すげぇだろー?」

だがしかし、悲劇は訪れる。


月曜日の朝、彼は別れることを申し出された。

悲しく、悔しく、儚くまた彼の夢は散った。

ちなみに、その彼女もまた、他の男に行った。


それからというもの、小学校時代、彼が告白することも、恋をすることもなかった。

受験生としての自覚か何か、とにかく天真爛漫、気楽に受験勉強した。

そして、第一志望校受験日を迎える。

試験問題を解き、彼は緊張しながら受験を終えた。


そして、合否発表の朝、彼は心の中で呟いた。

『神様、僕を第一志望校に合格させてください。』

『一生のお願いです。』


2月X日、午前9時00分02秒、彼は合格した。


彼は親に抱きつく程喜び、号泣した。

そして、神様にもちゃんとお礼を言った。


小学校卒業式、彼はガンガンにワックスを固め、短髪の格好で出た。

正直、俺は背が小さいからか、舐められることが多い。

その日もいつも通りいじられ、みんなと仲良くしてた。


何事もなく、卒業式が終わった。

喜びのあまり、俺は塾時代の女友達に告白してしまった。

結果は、ご想像の通りです。


そして、彼は中学生となってゆく。。

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