第2話 地獄

僕らが創った生命体の中で一番の珍獣である『人間』。

彼らの想像している『神様』こそ空想でしかないわけだけど『地獄』はなかなか真に迫ったものになっていると思う。


生前に度を越えた悪さをすれば落ちると言われている地獄。

その通りなのだ。

ただ、与えられる罰に関して言えば違っているのだが。

針の山? 血の池? 釜茹で?

いやいや。そんなものはないよ。


その人間が他者に行った愚行、悪行。

それらをそのまま自身に返されるのだ。

しかも最大で100万回。

極刑になると、その後は『消滅』である。

転生のチャンスは二度と与えられない。


いやー地獄って恐ろしいよね。

天界にいる僕ら(君たち人間が神様だと思っている存在)も例外ではないのだから。


悪さすれば僕らも容赦なく地獄に叩き落とされます。

受ける罰も悪さの度合いによって様々です。


どんな存在も悪いものは悪い。平等なんです。


下界の生き物で唯一悪意を持つように進化してしまった人間。

生前に逃げきっても『地獄』が待っていること。

努々、忘れないようにね。

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