ネモフィラ|baby blue eyes |

海花

ネモフィラ

4月、お花屋さんでネモフィラの花の苗を買った。

最寄り駅のお花屋さんにて。


これ、東京に越してきたばかりの私。

中部地方で生まれ育ち、人生で一度は都会に暮らしたいという夢を持って上京してきた。


ネモフィラといえばひたち海浜公園の青いお花畑が印象的。憧れ。デートで行きたいNo.1。

さて、私のことを知ってる人ならみーんなもれなく

「SちゃんのNo.1はいっぱいあるからな〜」

って呆れることでしょう。


はい。そうです。そのたくさんあるNo.1のひとつ。

それがネモフィラ畑だよん。


そんな憧れのお花ネモフィラちゃん。

目が合った途端運命感じちゃった!

ロマンチック大好きな私。

お花も花言葉も大好きでお気に入りの花を見つけるともれなく調べます。すぐ忘れちゃうけど。


例外なく、ネモフィラちゃんもすぐググった。

・どこでも成功

・あなたを許す


わ〜!!私にぴったり!!!

これはほんとに運命のお花だ〜!!って即購入。笑


地元から一度も出たことのなかった私。

今回の上京は楽しみと不安と半々。

同居してくれるお花ちゃんを探していました。

そんな時にふと目が合ったネモフィラちゃん、まさかの花言葉が私の不安であり願いのどこでも(ここ東京でも)成功だったのだ。

偶然だとしても嬉しくてにこにこでお持ち帰りしたっけな〜。るんるんだったな。


育て方を調べたら日に当たるところじゃないと枯れてしまうとのことなのでベランダがネモフィラちゃんの生息地になった。

毎日お水をあげて、仕事が始まってからも毎朝家を出る前に声をかけた。

何かでお花は話しかけてあげると元気に咲いてくれるよって見かけたからね。

毎日「今日も可愛いね〜!行ってくるね!!」って話しかけていたな〜。ほんと、可愛かった。


と、ここでお気づきの方もいらっしゃるでしょうか。いつの間にか過去形になっていることを。


そうです。1ヶ月ほどで私はネモフィラちゃんを枯らしてしまったのでした…。

東京に越してきて1ヶ月経つころ、連休で地元に帰省した際のこと。数日お水をあげられないな〜頼める人もいないし…と思いつつも背に腹は変えられず帰省。東京に帰ってきたら案の定ネモフィラちゃんはくたくたへろへろに地べたに横たわっていたのでした…。短い間だったけど私と同居してくれてありがとうね。可愛かったよ。癒されたよ。


「どこでも成功」


東京に来て早3ヶ月。

ネモフィラちゃんとお別れして早2ヶ月。

もう東京は梅雨のじめじめの中にあり、初夏を迎えている。私は成功できるのだろうか。

成功しているとは思えないのが現状。

東京は楽しい。

おしゃれなもの、ことが大好きな私。

ちょっと電車に乗れば自分好みの素敵な街やお店にたどり着くことができる。


でも、本当の幸せとはなにか?


そのことに気づきつつある。

寧ろ、もう気づいてしまったと言ってしまっても過言ではないとすら思う。


私が成功したいのはどこなのか。

「今日も可愛いね〜!行ってくるね!!」

ネモフィラちゃんに話しかけながら、私は毎朝それを自分にも問うていたのかもしれない。

ネモフィラちゃんはわかっていたのかな。

ここじゃないかもよって。


先月は正直もう地元に帰ろうかと思っていた。

ここじゃないって気づいた以上いる必要ないなって。仕事も前の職場の方がやりがいを持ってできていたし、私は何をしているんだろうって。


だけど、最近気づいたのだ。

私はもう少しここで頑張る必要があるって。


ここに来た意味をずっとずっと探していた。

やっと見つけた。

ひとりになって自分をじっくり見つめるため。

今まで無いと言っても過言ではなかった自分軸を作るため。本当の意味で大人になるため。


答えに辿り着くまでに心が少し擦れてしまった。


ネモフィラの花言葉

・どこでも成功

・あなたを許す

・可憐

・清々しい心


きれいな心で生きていたい。

自分の誇れるところは大事に育てながら、足りないところは伸ばして成長していこう。


※あなたを許す もまたの機会にお話しようかな。


日々ひとりで過ごす中で20代前半と幼いなりに考えること、感じることをここに綴る。

そして整理する。

そのことで自分とはどんな人間なのか(現在)、そしてどんな大人になっていきたいのか(未来)を探していく。その目的でエッセイを始めます。


それから、幼い頃から国語や文章が好きで自分の書く文章の世界を誰かに見てもらうのが夢だったという理由もあります。拙い文章ですが、通りかかった皆様に読んでいただけたら幸いです。

よろしくお願い致します。


                     海花





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