茶色のメガネをしたベイマックス体型の二十代の人間が、縄と共に部屋に座り込んでいる。また、また……。また?繰り返しているんじゃない。新しく挑戦しているんじゃない。ただ、手段を取っただけだ。選び取っただけだ。そして、今というこの瞬間を失敗とする。正解はなんだ。人間は若者に見えた。隣のアパートに住んでいたらなんとも思わない。それでも、世界が。世間がその人物を求めて、「待ってくれ」と問いかけるのは。彼の正体が、……Unknownだからだ。
Unknownさんの体験と私が歩んだ人生体験はよく似ている。苦しみを持つ精神疾患者ならば同じようになるのかもしれない。首吊り自殺。この手段でどれだけの人が亡くなっているのだろう。生き恥なんかなじゃない、と言えない。確かにみんな生きている。これしか言えないけど。頑張れ、Unknownさん。