第8話 女神と影森の出会い② アイside(中学時代)

 アイside(中学時代)


 私はお母様の力を使って徹底的に彼の情報を調べた。


(出来ればお母様の力は使いたくなかったね)


 影森の人間関係やどんな生き方をしていたのかを資料で確認をする。


(……これは酷いね)


 情報を揃えた書類を見ると小学、6年間、先生、生徒にいじめられていた。


(それで家族は父、母、姉、兄、妹、弟の影森の6人で暮らしていると)


 アイは家族の写真と資料に目を通す。


(……家族からも小学ぐらいの時から虐待やいじめが始まったのか)


影森の家族の資料をアイは真剣に見る。


(こんな酷い環境なのに影森君は何で生きていられるのかな?)


 影森の資料を見てアイは疑問に思う。


(普通こんなヤバい環境にいたら◯◯したくなると思うんだけどね)


 影森はどうして生きてるのかがアイは不思議に思う。


(感情を失ってるから生きられているのかな?)


 影森の写真をアイは見る。


(……感情を失いながらも生きる為の何かがあるはずなんだけどね)


 お母様の資料を他にもアイは目を通す。


「あらあら、アイちゃん、勉強は捗っているのかな?」

 

「!!」


 耳元で声が聞こえ、アイは驚く。


「……お母様!?」


 後ろを見ると露出の激しい赤いドレスを来た金髪の女性が立っていた。


「アイちゃん、霊歌ちゃんと呼びなさい」


 冷たい笑顔をアイに向けられる。


「……霊歌ちゃん、ごめんなさい」


 アイはすぐ頭を下げる。


「よろしい」


 霊歌は明るい笑顔を見せる。


「それで、お、霊歌ちゃん、どうしたの?」


 戸惑いながら話をする。


「え、アイちゃんの勉強は順調かなと思ってね」


 霊歌はアイの表情と様子を見て話をする。


「順調だよ」


 即答で答える。


「アイちゃん、あたしに嘘はだめだよ」


 霊歌は笑顔でアイの目を覗き込む。


「……霊歌ちゃんの調べてくれた資料みたんだけど、影森君はどうして生きているのかがわからないと思ってね」


 隠さず素直にアイは話をする。


「あら、あなたの運命の相手じゃないの?」


 惚けた笑みで霊歌は言う。


「違います」


 アイはすぐ否定する。


「ええ、だってあたしにお願いするんだから余程じゃないの」


 霊歌は笑顔でアイの目を見る。


「……影森君の目を覗き込んで感情の全くない人がいるなんて初めてだったからだよ」


 アイは霊歌の目をそらす。


「だったら運命の相手でしょ🎵」


 笑顔でアイの目を覗き込む。


「違うし。何でそうなるの?」


 アイは怒り口調になる。


「だって、アイちゃんがそこまで念入りに調べるということは影森君に何かを感じているからでしょ」


 アイの怒っている様子を笑顔で霊歌を話をする。


「……感じるというよりは影森君は何のために生きているかを私は知りたいの」


 アイは霊歌に目を向け真剣に答える。


「どうして知りたいの?」


 霊歌は笑顔でアイの目を覗き込む。


「……そんなの決まっているでしょ」


 アイの表情が変わる。


「あら、何かしら?」


 アイの様子を霊歌は見て答えを待つ。


「影森君の生きる糧と感情を喰らいたいからだよ♥️」


 アイは惚けた笑顔で影森の写真を見る。





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