第1話

私と彼が出会ったのは 約2年前。


友だちにマッチングアプリを勧められたのがきっかけだった。


「なつみちゃん! 末期だよ!」

友だちとの旅行 そこでそんな一言を言われた。


確かに思えば私は男とは無縁。


彼氏を欲しいとも思わなければ、趣味の温泉が私の彼氏と言っていた。


だからこそ、それを心配して彼女は言ったのかもしれない。


このままじゃやばいかも…

少しは恋愛しなきゃ


私はそう思い、友だちから勧められたマッチングアプリに登録した。




登録してみたが、何も操作方法も分からない、初心者。





取り敢えず、説明通りスワイプしていく…









今でも覚えている、


その時のことを


その写真を


スワイプするか迷ったことを







彼の写真が出てきた時、



なんとなく どこかで会った


そんな気がした。




ちょっと懐かしいような




和むような雰囲気





でも、対してカッコ良くはない



私のタイプではなかった。






だから迷った。


プロフィールを何度も見て考える…


そして、画面を一度閉じた






結局、

コイツとは気が合いそう!




そんな気がして、右にスワイプした。







これが全ての始まりだった。



私は時々、思う。


もしこの時、違う選択をしていれば… って


でも、彼と出会えて良かった 


あの時、選択した道は間違えじゃない


心の底からそう思う。







スワイプが一通り終わると、

アプリ上には沢山のメッセージが届いていた




一通一通目を通す、

可愛いいね! 今度、ご飯行こう!


そんな文章が並んで、


少しモテた気分になった。



そして、彼からも同じようにメッセージが届いた。


その時の彼とのやりとりは、

正直 覚えていない。



それだけ極普通のやりとりだったのだと思う。



ただ、言うのであれば やりとりが続き、

会う約束が出来た それだけだ。





途中からやりとりはアプリからLINEへと移行した。



なつみちゃん、おはよう。


毎朝その言葉から始まりLINEをするのが日課になっていた。



そして、私たちは会うことになった。





ごめん、予定が推してて 10分遅刻するね!



初めて会った日、

彼は40分の遅刻をして来た。



そう、LINEでは10分 

でも、実際会ったのは予定時刻から40分後だった。


普通なら怒るかもしれないし、帰るかもしれない


でも、彼とのLINEでなんとなく性格は分かっていた。



10分は20分 絶対、遅刻して来るタイプ

そんな予想が当たり、私はちょっと面白くて、更に彼に興味が湧いた



待ち合わせの場所に行くと、

彼が雨の中駆け寄って来た


思っていたよりも身長が高くて、スラットしていた



近くのカフェでいい?



そういうと彼は、

待ち合わせ場所近くのチェーン店に入った



席に着くと

彼はアイスのカフェラテを

私はアイスコーヒーを

注文した。



俺、本当は職業なんだと思う?


オーダーを終えてすぐ、私はそう聞かれた。



ホストでしょ!




そう!ホスト!


彼は、マッチングアプリでは前職である 現場と記載していた。


だから私も今日、会うまで彼は現場作業員であると思っていた。


そして、彼はお客さんと同伴の約束をしてて、後10分後には出なきゃ行けないことを私に告げた


私はこの限られた時間の中で、

コロナ中ホストの動画を観ていたこと、

ホストという職業について尊敬をしていることをお話した


そして、彼は最後に

もし僕の彼女になるなら、仕事をしている姿を見て欲しいから お店に来て欲しい とも言ってきた。
























































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この恋が実らなくても @secret_relation_me

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