救助隊

 深い森で遭難した男。

 どれだけの時間が経ったのか、闇の中を明かりが動いていた。

 誰かが呼ぶ。

 男は叫ぼうとして、思いとどまる。

 赤い光に不気味なものを感じたから。

 男を探すように光は近づく。

 光の正体。

 それは、提灯を持った着物姿の不気味な女だ。

 答えてはならない。

 男は、窒息を覚悟して息を殺す。

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