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「はっ……」

起きると、真っ白な空間にいた。地面も、空も真っ白だ。地平線の彼方まで凹凸一つない平面が続いている……

「ここは……どこなんだ……?」

周りを見渡すと、十メートルほど先に机と椅子が置いてある。それ以外は何もないようだ。

私は立ち上がり、引き付けられるように机に近づいた。

机の上には開きっぱなしの古本と、万年筆があった。

「はっ……!」

古本にあった黒いしみだと思っていたものは、全て文章だった。全てに“やり直し7月2日”という文章が入っている。

……なにこれ……怖……

運命的なものを感じたからか、万年筆を持ち、椅子に座った。

……これ…やり直しって書いた方がいいのか……?

迷う手は、万年筆を持ったまま静止している。


……いや。心残りなんてないや。




“日常が、続きますように”




~終わり~

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地底 HAL @haruness

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