第13話 雫

料理が送られてきて食べ始める。


姉さんの前には、ドリアとサラダが置かれていた。


フォークを片手にサラダを食べていた姉さんが俺の顔へと視線を向ける。


「それで?どこの子?」

「ん?なにが?」

「アンタが、今日図書館で一緒だった子の事よ」

「な、な」


俺は、開いた口が塞がらない。


どうして知っているのだろう。


「ふふ、いい顔ね。

私、今日非番だったのよ」


後をつけられていたようだ。


これは、変にはぐらかしても無駄なようだ。


「はぁあ、彼女は阿藤 雫。

それだけだよ」

「それだけね・・・」


姉さんが、サラダを頬張る。


シャクシャクと咀嚼の音が聞こえる。


俺は、ハンバーグを切り分け口に運ぶ。


安定のおいしさだな。


「それで?あの子、アンタの事好きよね・・・むしろ、大好きなレベルよね?」

「まあ、告白はされたけど。

でも、俺は勉強したいから断ったけど?」


俺は、確かに断った。


でも、雫は勉強を口実に俺に構ってくる。


「なるほどなるほど。雫ちゃんか、面白い子ね。

勉強もいいけど、遊びなさいよ」


姉さんは、嬉しそうに笑っていた。


何か企んでいそうな気がする。


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ファミレスは、サイゼリアがイメージ

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