第28話 テイム済みモンスターと冒険する! 事前の躾け、戦闘での立ち回りまで(スライムの抜け殻は卵の白身の味)

はいどーも! ダンジョンやす田チャンネルの、ダンジョンマスターやす田です。


テイムしたスライムの続報をお待ちするコメントを、複数いただきました。そういうわけで、今回はスライムの育成と、実力を見るテストとして、スライムを戦闘に用いた様子を紹介したいと思います。

なんとなくノリでテイムしたけど、その後どうしたらいいかわからない、という方は必見です。

それでは、行ってみましょう。


スライムをテイムして、そろそろ一か月になります。日々、お世話として水と餌を与え、体を洗浄してあげ、セーフゾーンの一画で遊ばせてあげていました。


やす田「よーしスライム。お手!」

スライム「にゃーん」プルプル

やす田「伏せ!」

スライム「にゃーん」プルプル


しつけもうまくいっていますね。ちなみにスライムは、排泄物はありませんが、分裂と脱皮を行うので、その後始末が必要です。

こちらが、スライムが脱皮して出てきた、スライムの抜け殻です。分裂と脱皮の違いは、剥がれた体組織の中に、核が入っているかいないかでわかります。入っていれば分裂で、小さな個体が生まれます。脱皮によって剥がれた抜け殻は、次第に乾燥して、その場にへばりつき、掃除が大変です。なので、見つけ次第回収します。


そんな感じで毎日ちょっとずつ成長した結果。テイム当初は体重が1㎏超、核の直径が約12㎝だったスライムも、現在は体重3.5㎏、核の直径が18㎝まで大きくなりました。


真理「こう見るとおっきくなったねぇ。おーよしよし」ナデナデ

スライム「にゃーん」ゴロゴロ


真理さんはしょっちゅうこうやってスライムとじゃれあっています。スライムは食べるものをえり好みしないので、与えた餌をどんどん食べて大きくなりますね。

前回『世界樹ユグドラシル』から持ち帰った採取品も、与えたら嫌がらずに食べてくれました。


そんな感じで大きく育って、ちょっとやそっとじゃ平気なくらい丈夫になったスライムを、ダンジョン内のパトロールに連れて行こうと思います。


真理「えースライムちゃんいないの寂しい」

梶「そんなペットじゃないんだから」

真理「いいじゃんペットで」

垂飯降「働かざる者食うべからずっていうでしょ。スライムも働いてもらいましょう」

真理「むー」


真理さんのブーイングを押し切って、ひとまず筒状の飼い馴らし器にスライムを戻します。


やす田「戻れ! スライム」ズズズズ スポン


あれだけ大きくなったのに、筒の中に戻ると以前と重さは変わりません。もっと大きなモンスターをテイムすることを考えたら、当たり前ですかね。

ひとまずパトロールの準備をして、出発します。今回パトロールするのは高原エリアです。

高原エリアは、空気が乾燥して、植物相が薄く、その代わり、動物相が豊富なので、獣系のモンスターが多くなります。ワーグやコボルト、ゴブリン各種なんかが代表的で、稀にオークやワーウルフがポップします。

獣系のドロップが欲しい人はねらい目のエリアですね。


エリアを巡回していると、次第に辺りからモンスターの気配が漂うようになってきました。獣系モンスターは多くの場合臭いに敏感なので、獲物の臭いを感じると近づいてきます。動きも速いので、先制を取るのが難しいです。

とはいえ、こちらも警戒しながら進んでいると、通路の影からワーグの群れが飛び出してきました。

ワーグとは、大型の狼に似たモンスターです。多彩な遠吠えを用いた疑似的な魔術効果を使う個体が時折存在し、ただの獣と侮ると痛い目を見ます。


しかし、こちらも手をこまねいているわけではありません。今回は、スライムと一緒に戦ってみましょう。


やす田「行け! スライム!」シュッ スポポポ ポン

スライム「にゃーん!」プルプル


呼び出されたスライムが目の前のワーグに向けて、威嚇のポーズをとりました。ぶるぶる震えるスライムがぐいっと体を持ち上げて、体を大きく見せていますね。

ワーグも、目の前に急にスライムが現れて、びっくりしています。毛が逆立って尻尾も立たせているので、すぐにわかりますね。


スライムの威嚇でワーグの動きが止まったので、機先を制して攻撃します。斬りつけると驚いてワーグが逃げ出すので、スライムをさらに先回りさせることで、挟み撃ちに持ち込みます。

スライムというと、一部の特殊な種族を除いて素早いイメージはないかもしれません。実際、野良で遭遇するグリーンスライムであれば、さほど素早い動きは取りません。

しかし、テイムして、日々躾けを施したり、遊んであげたりしているスライムは中型犬くらいの運動能力があるので、かなり俊敏に飛んだり跳ねたり、走ったりできます。


スライム「にゃーん!」シュバババ

やす田「今だ!」ザシュッ


群れの先頭のワーグを切り倒すことができました。ワーグは強靭な筋肉と厚い毛皮を持っているので、攻撃する際は血管や臓器を狙う必要があります。ワーグはサイズ感の割にそういったテクニカルな能力が要求されるので、討伐やドロップの対象としては、あまりおいしくありませんね。


ワーグは群れの生き物なので、一体がやられると他の個体は一目散に逃げだしていきます。

ひとまず倒した個体から毛皮や牙を剥ぎ取りつつ、モンスターの体調を観察します。

ダンジョンマスターがダンジョン内でモンスターを討伐するのは、ダンジョンに生息するモンスターの生態を観察するためです。ドロップ品の質、個体差を含めた能力の上下動、病気の有無などを見ます。

このワーグはやや痩せ気味ですが、許容範囲内ですね。


観察と剥ぎ取りが済んだら、働いたスライムにご褒美を上げましょう。

今回は、このワーグの骨をあげます。


やす田「ほらスライム。骨をお食べ」ヒョイ

スライム「にゃーん」コリュコリュ


身体に取り込んだワーグの骨が、しゅわしゅわ言いながら溶けていくのが見えますね。


スライムに餌をあげながら、こちらもお弁当にしましょう。

スライムの脱皮によって取れた、スライムの抜け殻があるので、これを食べてみましょう。

表面のぬるぬるした部分を、塩で揉みながら洗い流し、たっぷりの湯で湯がきます。

白っぽくなって固まったらお湯からあげ、冷めたら適当な大きさにカットして、完成です。スライムのポーチドエッグ風です。


これと、バロネッツの若芽を挟んだサンドイッチが、こちらです。パンは全粒粉です。

いただきます。……うん。スライムの抜け殻は淡白で、うま味成分があまり感じられませんね。

ちょい足しで、ケチャップをかけてみましょう。……うんうん。多少パンチが増えましたね。

ダンジョン内で素材を調達するダンジョン飯では、調味料のチョイスが重要です。自分は小瓶に詰めた調味料を五種類ほど持ち歩いています。これも冒険者グッズの一種ですね。

みなさんも、好きな調味料を持ち込むことで、ダンジョンでの栄養補給が格段に容易になるので、やってみてください。


スライムも自分もおなかがくちくなったので、パトロール再開です。

その後も高原エリアを中心にパトロールを続け、つつがなく終了し、無事に帰還しました。


やす田「ただいまー」

スライム「にゃーん」

真理「おかえりー。寂しかったよースライムちゃん」ナデナデ

スライム「んにゃーん」プルプル

垂飯降「ものすごい猫可愛がり」

真理「いいじゃない。かわいいんだし……んっ、スライムちゃん、大きくなったね」

スライム「にゃーん」ウゴウゴ

真理「あ、待って、動かないで……はう!」グキ

梶「あ」

真理「こ、腰が……」


スライムを構いすぎて真理さん、どうやら腰をやってしまったようです。

このあとしばらく、志布さんに治療を受けることになりました。みなさんもテイムしたモンスターと遊ぶ時は、構いすぎて怪我をしないように、気を付けましょう。



はい、今回の動画は以上です。最後までご視聴ありがとうございます。

テイムしたスライムとのパトロール、いかがでしたか。すくすく成長するスライムの経過も、また紹介したいですね。


自分たちはG県M市、T市でダンジョンやす田というダンジョンをやっています。G県には、多彩なモンスターや採取ポイントをもつダンジョンがたくさんあるので、もしG県に来た際には色々挑戦してみてください。


この動画がいいねと思いましたら、チャンネル登録、高評価、よろしくおねがいします。

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