第11話

粉視点 過去編


 それから、私が一人で居ると


 「ねぇねぇねぇ、私と遊ぼうよ」


どこかで見たホラー映画のように私に近づいてくる。


 だけど、他人と遊ぶことに興味ない私はいつも断っていた。


 何度も誘われた。

 「遊ぼう!!」


「今日こそは遊ぼうよ!」


「ねぇねぇ、一緒に遊べば楽しいよ」

 

 物凄くおしの強い女の子に私は苦戦をしていた。


 頑固だなと当時の私はブーメランになっていることに気が付かず断り続けた。




















  「見つけた」



 私は見つかるとすぐに逃げて、逃げて逃げ続けた。


だけど逃げる途中で、私は転んでしまった。


  「あっ、ごめん、私のせいで!!」


「いいよ、私が逃げ続けのが悪いから」


「いや、私が悪い!!」

そして、頑固な彼女におんぶされた。


  「ちょっと恥ずかしいよ」


「いいから」


 足が震えながら頑張る女の子に少しだけ、私はダサいなと思いながらカッコいいなと思った。


そして、私はそのまま保健室に連れて行かれて。


 「あら、可愛いね。どうしたの?」


「先生実は」


 先生は包帯を巻いてくれてる。


 「先生さ、粉ちゃんが来てビックリした。」


「私も怪我するときがありますよ」


「違うよ、友達と来たこと」


「友達じゃないですよ」


「あら、そうなの」


「そうですよ!」


「そうなんだ。先生実はいつも、外で一人でいる粉ちゃんを見て心配してたんだよね」


「えっ」

先生に心配されていたことに少し驚いた。


 「だから、先生は二人が友達になると嬉しいな!よしこれで完成」


「ありがとうございます。」


「粉ちゃん、」


「なんですか?」


「友達って気が付かないうちになってるもんよ。」


よく聞くありがちな言葉、だけど私には関係ないと思った。

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