第10話
過去編
私は昔から気が強く、友達が居なかった。
別に友達がほしいと思ってないからどうでも良かった。
「君さ、なんでいつも一人なの?」
私にストレートに言ったその時の少女の顔をいつも思い出す。
「私は友達が要らないからだよ!!」
「へぇ、」
少女はどこか遠い目をする
「なによ」
「いや、なんというか、可哀想だなって思って」
女の子は同情して私の肩に手を置く。
「それはあなたの勝手な思い込みよ」
「いや、だって気にしてるから、そうやって強く反論するんでしょ」
「・・・!」
「私の家族もさ、みんなしてそんな感じで、家ではつまらないのは他人がつまらないから俺たちもそうなるんだと、言っててさ。」
女の子は凄く絶望した顔をしている。
その顔のまま私に一瞬に近づき、今度は両手で抑えて、
「だからね、あなたはそうならないでほしいんだよ。」
「・・・はい!!」
私は初めて他人を怖いと感じた。
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