第21話

幼馴染視点


 花江と友は一緒にいる時間が増えている。羨ましいし、憎いし辛い。私も一緒に居たのに


 「友!!今日も家に来ない??」


 しかも家に入れてあげる程の仲。中学生からは私は一度も家に入れたことはないのに。


 ずるい・・・ずるいよ!


 「い、いいの?」


 それに言葉だって、明らかに違う。私より安心してる。ずるい。


 

 今日も後をつけないと


 「みな、今日は」

川川に呼ばれる。


「ごめん、今日も無理」


 「みな、その・・・もうさ」


「何?」


「友くんのことなんだけど」


「だから、何?」


「・・・ごめん、なんでもない。」


「わかった、ごめんね。誘い断ってちゃって」


「いいよ。今度遊ぼうね」


「うん、ごめんね。誘ってくれたのにね」


「仕方ない・・・からね」


「ありがとう。川、一ついいかな?」


「なに?」


「あんまり、友くん、友くんって名前で呼ばないで」


「えっ、だって今までは。」


「呼ばないで」


「う・・・うん。」


 三奈は友の後をつけ続ける。


 そして、遠くから花江家を覗き続けるのだ。


ーーーーー


 友はトイレを借りてる。


 「ねぇ、お姉ちゃん??」


「何?」


「あの人今日も来てるよ」


「絶対あの人に、何を言われてもついて行っちゃダメだからね」


「わかったよ。」


「すぐに防犯ブザーを鳴らすのよ」


「わかった!お姉ちゃんとの約束だね」


「そう!約束!」


ーーーーー

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