第7話 作戦決行
突然だが。
小学校の「道徳」の授業を覚えているだろうか。
~してはいけません。
困っている人は助けましょう。
友達はとても大切なものです。
将来に大きな希望をもちましょう。
命はとてもかけがえのないものです。
……まぁ、そんなところだろうか。
17歳になった今思い返してみると鼻で笑ってしまうような内容だが、小学生の頃はそんな教育を心から信じて生活していたような気がする。
ここで重要なのは、道徳の授業で小学生は、「守るべき社会規範を教えられている」ということだ。
人は殺してはいけないし、友達を裏切ってもいけない。
近所の飼い猫を蹴っ飛ばしてもいけないし、ピンポンダッシュもしてはいけない。
時々その教えを守らない同級生も中にはいたが、小学生の頃の話だ。
先生に怒られる程度でとどまっていた。
しかし。
大人になれば話は違う。
普通はやらないと思っていることをやる奴がいるから、人は他人を信頼できなくなるし、落胆もする。
今回俺はそれをやられた。
LINEは晒されないものと思っているから、晒された時のダメージが大きい。
クラスの連中にはそれを味わってもらう。
***
「よっしゃ、OK。佐々木、いいよ」
「了解」
俺は手元のスマホからとあるところに電話をかけた。
「あい? もしもし?」
ドスの利いた声。
そこで俺は深く息を吸い込み。
「社会のゴミがぁぁぁぁぁ!!!! もうくたばってくれ、カス!!! 生きることを諦めてくれ!!!!!!!」
と、一息にまくしたてた。
「……お前ぇ、誰だよ」
「○○○高校、2-A ○○○○でございますっ!! 無い頭で覚えてね!! ○○○○です!! △△△△、□□□□、◇◇◇◇っていう名前も忘れないでね!! あと死ね」
そこで電話を切った。
よし、準備完了。
あとは時間の問題だな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます