第2話 2023/07/03
今日は死ぬことについて考えてるだけで1日が終わった。今日は珍しく酒は飲まなかったがタバコはずっと吸っていた。何の意味もない普通の1日が今日も静かに終わっていく。部屋が暗くなったから精神薬を飲んだ。薬が効いて、少し楽になった。
誰からも頼まれてないのに勝手に死にたくなるから、困る。
鏡を見たら目が死んでいた。顔が死んでいた。
何もせずに生きてていいんだろうか? という気持ちも無くはない。でも何もやりたくない。何回も見たsyrup16gのライブBlu-rayを見ていた。
俺は作業所で働いていたが、つい最近、辞めた。B型で働いていても仕方ない。すずめの涙みたいな給料しか貰えない。
しばらく前から、俺の心臓のリズムがおかしい。鼓動が一定ではない。たぶん不整脈ってやつだ。不整脈は突然死のリスクもあるが、どうでもいい。むしろ突然死したい。
今日は飲まなかったが、普段から酒も飲みまくってるし、俺の体はボロボロだ。俺はよくトップバリュの安い缶チューハイを飲んでいる。最近酒も高くなってきた。
最後の晩餐は「すき家」の牛丼が良いと思って、さっき近所のすき家で特盛牛丼を食ってきた。今、腹一杯だ。牛の命に感謝だ。
最後の晩餐とか言っておきながら、今日は死なない。
お腹ペコリーナになって、牛丼を食った。
死のうったってなかなか上手くいかない。
今日も生きた。それだけで100点って事にしよう。
その人間の代わりなんて世の中いくらでもいる。だから俺が頑張らない分、他の誰かが穴を埋めてくれる。
「こうなりたい」と思う自分が、もういない。
理想は無い。
ただただ、この世の全てに冷めている。あきらめている。
今日は晩メシに牛丼が食べたい気分だったんだ。
もし俺の障害年金が打ち切られたり、急に親が死んだりしたら、俺は一人暮らしが継続できなくなって最終的にはホームレスになるかもしれない。
人生は難しい。
でも今日の俺は割と幸せだった。ひさしぶりに、うまい牛丼を食べたからだ。些細な幸せを感じた。
もう何も期待してない。もう何もしたくない。
俺はいつから人生諦めてしまったのか。
正社員で働いてた時期もあるが、当時も孤独で死にたかった。
でも会社の帰りにコンビニに寄ってホットスナック(チキン)を買って缶チューハイを買って、家でそれを食ったり飲んだりしてる時は少し幸せだった。1日仕事を頑張った俺への些細なご褒美だった。
会社の帰りの車の中で音楽を流して、よく熱唱していた。ストレス発散だった。
ネットの世界には俺みたいな冴えない奴も割と多い。むしろそっちの方が多数派かもしれない。
これからシャワー浴びて、冷えたウーロン茶を飲んで、睡眠薬を飲んで大人しく寝ます。ユーチューブで適当な長い動画を聞き流しながら、目を閉じていると、いつの間にか寝ている。まったく眠れないことも多い。
俺はある野球のスマホゲームを継続的にやってるのだが、イベントを終わらせるのが面倒だ。
俺は人と極力関わらずに生きている。
元々、人がそんなに好きではないんだと思う。人が好きならアパートに篭らないと思うし。たまに他人と繋がりたいと思うのも結局は俺の肉欲ありきだろう。それ以上の意味は無い。
つづく
生きたいなら勝手に生きろ!(連載) Unknown @unknown_saigo
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