第18話心の均等

「心が湿った時は、僕の笑顔を思い出して」

“直ぐに飛んで来て、乾かしてあげるから”と言ってくれた君は、今は高い高い空の上。


これでは心の湿り具合はずっと100%のまま、何も変わらない。


傍(ソバ)に居なくなった瞬間(トキ)から気付いてしまった。

“僕には君が必要だったんだ……”って。


「心が乾いた時は、僕の言葉を思い出して」

“直ぐに飛んで来て、虹色の雨を降らせてあげるよ”

と言った君は、ずっとずっと地上の生活を続けてる。


何も言わず、ただただ前に進んでいて、“乾いている”ことすら気付かない。


「時には立ち止まってもいいんじゃない?」

高いところからそう呟いてみるけど。

君のことだ、きっと拒否し続けるんだろうな。

てきしつ

二人の想いを感じた私はふと考え、願う。

“いつかお互いの想いが通じ合い、程よくなりますように“と……


令和3(2021年)12月11日12:45~13:02作成


Mのお題

令和3(2021)年12月11日

「湿度」


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