夢の続き
『夢の続きは、目を開けて』
夢を見ていた。僕の横で、君が笑う夢を。
夢の中の君は、いつだって傍にいてくれた。
青空の下、輝く笑顔と靡くスカートが、陽炎のように浮かんでは消える。もう掴むことができなくなった君の姿に、追いつけもしないのに、夢の中で必死に縋った。
喜びを分かち合うのは、悲しみを分かち合うのは、君の心を染めたかったから。
二人で同じページに、同じ一文を刻みたかったから。
昔は良かった、なんて言葉は好きではない。記憶の中で、夢の中で逢えたなら、それだけで幸せだと思えた。
「おはよう。随分楽しそうな夢を見ていたね」
そう悪戯に笑う君の目尻に浮かぶ子皺さえ、愛しく思えた。
徒然なる儘に、君を紡ぐ 駄作ハル @dasakuharu
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