あとがき

 こんにちは。あるいは、こんばんは。

 僕は今、庭の百日紅さるすべりが鮮やかなピンクの花を咲かせている、そんな季節にこれを書いています。

 これを読んでいるあなたは、どの花の季節にいらっしゃるのでしょうか。


 さて、あなたは、古典って好きですか? 僕は好きです。

 昔に書かれたものには、その時生きていた人の暮らしとか、思いとかを、垣間かいま見ることができます。


 この物語『花と追憶』は、清少納言さまの『枕草子』を題材に書かせていただきました。

 以前、ある人から「枕草子は百合!」という衝撃の一言を聞き、ホントかな?と『枕草子』を紐解いたのが、これを書くきっかけになりました。

 同性愛としての百合というより、主従愛の物語として、書いたつもりです。いかがでしたか?

 

 そして最後に、本作は『枕草子』のもとの内容から、大きく改変や脚色をしておりますので、その点をご理解ください。『枕草子』をちゃんと知りたい方は、下の参考文献にあげた書籍や、『まんがで読む 枕草子』(学研まんが 日本の古典)などをおすすめします。


 ここまで読んでくださったあなた、本当にありがとうございます。

 そして、すばらしいものを後世に残してくださった、千年前のすてきな女子、清少納言さま、藤原定子さま、本当にありがとうございました。

 みなさまの人生が、すてきな花とともにありますように。


  2023年7月31日  雪田 理之




◆参考文献

清少納言 著/角川書店 編『ビギナーズ・クラシック日本の古典 枕草子』角川ソフィア文庫

清少納言 著/石田穣二 訳注『新版 枕草子』角川ソフィア文庫

岸上慎二『清少納言』吉川弘文館 人物叢書

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花と追憶 雪田 理之 (ゆきた みちゆき) @yukita132

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