16 Outside of inside of inside of
なんの夢を見ていたのか全く覚えてない。鳥の夢だったか、魚の夢だったか。空を泳ぐクジラの夢だったかもしれない。
ただ信じられない程、素晴らしい目覚めだった。
目が覚めたことに気が付かないくらいで、体の重さも全く感じない。今まで摂っていた睡眠が完全に間違っていたのだと自覚させられるレベルで、気分は最高だった。
「今日はなにかいいことが起きそうだ」
いつもの朝の通学路は、地面から生える無数の手に足を掴まれ、中々教室まで辿り着くことはできない。
でも今日は、地面に足が付いてないみたいに軽い。人の邪魔しかしない全てのものも、自分の幸せを求める方が意義があると理解したようだ。
景色もキラキラして明るい。普段は視界の7割をアスファルトが占めるのに、今朝は空がこんなに青い。
いい日になりそうだと、湧き上がる自己肯定感が腹を満たした。
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