★第45話 光

 朝焼けを浴びながら

 泣き虫な君が泣く

 色褪せた地図が今

 日に焼けて消えそうだと


 僕らの行く道は

 まだ不確かで

 眩しい陽の光に

 負けそうで


 それでも

 瞳の奥に灼きつける


「変わりたい」

「叶えたい」が

 空回り


 光が選んだ

 星に生きている


 そんな自信が

 僕にもあれば


 迷いを掻き消し

 君と歩いていける

 強い確信を

 僕も持てるの?




 朝露の中で

 祈る願いほど白く澄み

 真っ直ぐなものはない

 日に溶けて天へと昇る


 僕らの成す術は

 まだ幼くて

 ギラギラと大地を照らす

 太陽ほど強くはない


 それでも

 この小さな

 両の手で

 抱き締める


「届けたい」

「叫びたい」が

 空騒ぎ


 光が導いた

 星に生きている


 そんな誇りが

 僕にもあると


 気が付いた瞬間

 涙が溢れ

 強い灯りが

 世界を照らした




「光と共に生きていく」




 君の確かな声が

 僕の愛と共に

 幾重にも

 重なって


 無限の

 何ものにも染まらない

 強く優しい

 たおやかな色となる




 光が選んだ

 君と生きていく


 そんな約束が

 僕の芯に刻まれて

 確固たる未来へと

 繋がった瞬間




 鮮やかな閃光が

 僕と君の未来を

 強くしなやかに

 照らし出して


 言葉では

 語ることの出来ない

 荒廃して無色だった

 僕の世界が


 悠久で永久の

 君にしか描けない


 君の色に染まった




 ――『光』

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