第9話 リルアとカユガセーダ

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※布団をガサガサとする音

(以下、しばらくリルアのみの声)


「ん、んん………あれ? クウガ??」


「え、クウガ?? どこ……いないの??」


※リルアが部屋の中を歩き回る音


「ねぇ、くうがぁ……え、うそ……いない?? リルア、お腹すいたとか言ったから……嫌われちゃった??」


——ブーン

↑蚊の羽音


「え、え、え、やだ、この音、え、うそ、え、やだ、うそだよね!?」


——間(無音)


——ブーン

↑左耳側だけ音 さっきの羽音より大きめ 左から右に飛んでいく感じで


「え! やだ!! カユガセーダ!! やだ!! やだやだやだ!! なんでカユガセーダいんの!! まだ時期じゃないはずじゃん!! リルア、ちゃんと調べたもん!! まだいないはずだもん!!」


——ブーン

↑今度は右耳側だけ音 右から左に飛んでいく感じで


「やだ!! こっち来ないで!!!! いやあああ!! あ、そうだ、クウガの武器!!(※殺虫剤を手に取った物音) ……えい!!(※缶を振るブンッという音 右耳) えい!!(※缶を振る音 左耳) やあ!!(※振る音)」

↑リルア、殺虫剤の缶を振り回して蚊に攻撃しているつもり



「なんで当たんないの、どーやって使うの!! やだ!! うう、やだああああ!!!! いや、きらい、こわい! クウガああああ!!!!!!」

↑リルア途中から子どもっぽい泣きそうな声


——カンカンカンカン

※帰宅したクウガが外からリルアの声を聞いてアパートの外階段を駆け上がる音

家の外からする音なので少し小さめ


——ドタドタドタ

※玄関に向かって走り寄る音

さっきより近づいている感じで


——ガチャッ!!!!

※勢いよく玄関の鍵を開ける音


※カンカンからガチャまでは疾走感を持たせて勢いよく、遠くから近づいてくる感じでだんだん音量上げる


「リルア!! どうした!! 大丈夫か!?」


「ク、クウガああああ……!!」


「なに、どした」


「カユガセーダ!! カユガセーダいる!!」


「え!? カ、カユ!?」


——ブーン

↑突然目の前に現れた感じで大きめの音量で


「こいつか!!」


——パンッ!!!!

↑クウガが両手で蚊を仕留めた音


「え……? くうが……やっつけたの!? ……武器も使わずに……?? ……え……くうが……すご……い」

↑リルア驚いて弱々しい声


——ドサッ

↑リルアが座り込んだ音


「リルア、ごめん……そんな泣くほど怖い思いすると思わなくて……一人にしてごめん」


「……やだ。やーだ、クウガの、ばか、クウガのばかあああああああ。リルア、こわかった。クウガきらい。リルアひとりにするからきらいぃぃぃぃ」

↑安堵と怖かったのが混ざった泣き声

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