妖怪ですが食レポします

日笠しょう

河童ですが食レポします

 河童だからといってかっぱ巻きが主食かといえばそうではなくて、小生はケバブラップが好きです。

 人間界で名を馳せた稀代の奇術師デビット・カッパーフィールドが河童界の異端児であることはもはや公然の事実ですが、彼がトルコを訪れた際に持ち込んだ河童巻きが現地のケバブサンドと出会いケバブラップになったことはあまり知られていないと思います。

 基本的に和食以外でなんかしら巻いているものは河童由来です。

 さて、小生の尻子玉が本日所望したのは東京は秋葉原の路地にあるケバブ屋さん。電気街口を出て、見目麗しい女子の看板を尻目に、ローストビーフ丼の誘惑にも抗いながら進むこと10分少々。

 本来ならばなんの特徴もないただのコンクリートロードも、ケバブの香りがするだけでそこは尻子ロード、いえシルクロードに。中東と東洋が交わった奇跡。今ここにケバブラップの文字が見えてきて小生のお皿もさすがに興奮したのか水が漏れて参ります。あまり興奮しすぎると干上がって死ぬのでほどほどにしていただきたいですが(笑)。とはいえこの匂いには抗えません。トルコの風に抱かれて死ぬのなら河童冥利に尽きるものです。

 さて、注文の前に列に並びます。学生さんが3組ほど、ソフマップの紙袋片手に並んでいますね。傍には既に食べ始めている女性(にょしょう)たちも。ややっ! あれは二口姫ではないですか! すかさず小生が敬礼すると、姫もこちらに気づいたのか会釈を返してくれました。さすが姫、グルメにはめざといですな。あとでブログをチェックさせていただきますぞ。

 いよいよ小生の番ですが、今日はビーフの気分。この店ではチキンとビーフが選べるのです。肉は多めで、ソースは当然辛口。野菜抜きは通ですね。クルクルまわる牛肉から肉が削がれるのを見ていると、甲羅の中からお腹の虫がぎゅぎゅぎゅっと。四股でも踏みたくなりますな。

 中東出身と思われる店員殿からラップをいただき、さぁ実食でございます。

 パクっ! モグモグ……こ、これは!

 頭のお皿大回転だ〜(出ました! 今年4度目の大回転です(笑(今年は10界を目指したいものです(笑笑

 まず口に広がるソースの味。辛味の中にもヨーグルト的なコクがある風味が食欲を掻き立てます。そして噛めば噛むほど存在感を増してくる肉の味。肉! 肉! 肉肉肉ソース! って感じで。

 これは野菜があってもよかったですな。食感が変わるのと味変で飽きを抑制してくれるお野菜ですが、ケバブは肉と生地を楽しむもの。そうそう、このトルティーヤ生地もとうもろこしの香りが強くていいアクセントになってますな。とうもろこし肉肉肉ソースもろこしって感じで。

 ぺろりと平らげてしまいました。

 ふと見ると二口姫がまた列に並んでおります。さすが姫、大食感でありますな。いつかご一緒したいものです。

 さてさて、といったところで本日はここまでにさせていただければ!

 かっぱ寿司の下でよくわからない歯車を回す仕事に戻らねば(シュタタタタ!)

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