第四話 妹【2】

ここはVtuber事務所【Happy World】

私はこのHappy World3期生の西方院白虎として活動している。マネージャーから言われ打ち合わせの為に来ました。せっかくお兄に会えるのに…


私は余り気分がのらないまま事務所内へと向かった。

受付の横にあるゲートに普段から持ってる社員証をかざしエレベーターへと乗り込んだ。そして目的地である会議室がある4階をおし階のボタンを見ると意外とデカいビルだよなぁーと思う。

地下1階の駐車場から上は14階まであるでもまぁ私達ライバーが自由に行き来できるのは12階までなんだけど…確かに大手三大Vtuber事務所の一つに数えられるほどあるわ。

階に到着したことを告げる音がなった。

エレベーターを降り何個か扉を通り過ぎ目的の会議室に着いた。念の為にノックをして入室をする。

すると気だるそうな空気を漂わせて机にてふて寝している黒髪ロングの女性がいた彼女は私の同期の東海林青龍。本名は柊音羽。私と同い年で女好きな変態で誰彼構わず下ネタを恥じらいもせず言いまくる。因みに男もいけるって本人が言ってた。

まぁ高身長だし、顔はイケメンよりだし男より女にモテる印象だね


「やっほー!音羽♪いつにも増してだるそうだね?」


「ん…あ…おぉー麗華ちゃーん胸もんでいい?」


「んー?駄目」


「そんなー殺生な欲情させる凶器をぶら下げておきながら生殺しじゃん」


いつも通りに音羽にセクハラを受けるが拒否するそして少し文句を言うこれが私達が会ったら絶対する挨拶みたいなもの


「そういえば配信見たよお兄さん帰ってくるんだね」


「うん!そうだよ!」


「いつ帰って来るの?麗華の家に住むの?彼女はいるの?」


音羽はグイグイ聞いてくる。

ええーまさかお兄狙ってるのかな?


「めっちゃグイグイ来るねw狙ってるの?」


「うんそうだよ、だってこれだけ整った顔立ちでスタイルもいい麗華のお兄さんだよ絶対イケメンじゃん!やば…想像しただけで涎が…」


「ちょ…汚いって音羽!!」


そんな会話をしていると扉が開き男女の二人組が入ってきた。私と音羽は入ってきた二人組を見て驚いた。何故なら顔を合わせると喧嘩をしまくる二人組みだったから。入ってきた茶髪でショートボブ身長は低めな女性は南條朱雀

本名は藍原琴音。可愛らしい容姿とは裏腹に毒舌で有名である。配信でもそのキャラは健在でかなりの人気である。

そしてもう一人は金髪で少し長めの髪型で見た目はホスト見たいな感じだけど琴音以外にはメッチャクチャ紳士で真面目な人である。配信では北御門玄武として活動しており本名は柁原零士。

普段は真面目で紳士的だが琴音と会うとそれが嘘のように互いに煽り合い罵り合う仲で配信でもそれを行っている。お互いに嫌いではないが馬が合わないと言っている為二人の口喧嘩はHappy Worldの名物となっている。


「珍しいですね!お二人で来るなんて!」


「確かに…実は付き合ってるんですか?」


「「はぁ!?こんなヤツと?ありえねぇよ」」


音羽の二人は付き合ってるの?という問い掛けに二人でハモりながら否定した。馬が合わないって言ってたけど…実はめちゃくちゃ相性良かったりして

あっ、私と音羽が二人に敬語なのは相手が年上だからだよ二人は別に敬語じゃなくていいって言ってるんだけどね


「あははは!息ぴったりじゃないですか」


「ぶっ…ちょ…笑わせないでよ麗華」


「だから違うって誰が好き好んでこのチビと付き合わなきゃいけないんだよ」


「はぁぁ?それはこっちのセリフ何だけど?誰がアンタみたいな脳みそまで筋肉で出来た肉ダルマと付き合わなきゃいけないのよ」


「おいコラ、誰が肉ダルマだぁ?この絶壁チビ女」


「は?誰が絶壁チビ女よ人生終わらせたいならそう言いなさい今すぐに終わらせてあげる」


「やってみろよ?その短いおててで何ができるんでちゅか〜?」


「はいはーい!二人共そこまでだよ今から打ち合わせなんだから喧嘩しないで?」


ヒートアップして今にも殴り合いが始まりそうな時に開けっ放しの扉から飛び込んできたのは最後の同期であり私達3期生のまとめ役の中須賀麒麟。本名は伏堂圭介。日本人とフィンランド人とのハーフで白髪の髪で長さは短め顔立ちや体型が中性よりでよく女性に間違われるらしい。


「てか音羽さん麗華さん笑ってないで止めてよ〜」


「すみません何時もの事だったんでいいかなって?」


「すみませーん止める気ゼロでしたー」


「はぁ…まぁもういいけど…はい打ち合わせ始めようか!」


「はい!」


「はーい」


「うす…」


「はいはい」


こうして一悶着ありましたが打ち合わせが始まりましたあれ?マネージャーは?


「って何勝手に始めてるんですかー!!」


「あっ…すみませんマネージャーの事忘れてました」


「麒麟さん進んでやろうとしてくれてるのは嬉しいですが打ち合わせはマネージャーも入れてくれないと支障が出ます」


「はい…分かりましたすみません」


「そこまで謝らなくてもいいですけど…まぁ気を取り直して打ち合わせ始めたいと思います」


だよね〜良かったマネージャー不在でやるのかと思ったようん♪やっぱりマネージャーが進行するだけで物凄い進むねこの調子で行けば夕方には帰れるかな?

早くお兄に会いたいなぁ〜



因みに終始ニヤニヤしていて話を聞いていなかった麗華はマネージャーに叱られるのでした。



「ちゃんと聞いてるんですか!!白虎さん!!」


「ふぁっ!ごめんなさーい!」



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元軍人の兄の妹は人気Vtuber!? shiromikan @shiromikan

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