第8話私の好きな漫画①:封神演義-5

さて、それから夢中になって彼らが出てくる小説を、別の場所で3編程書くわけですが、その間にも私自体が奴隷だったことを思い出していました。


前世かどうかは分かりませんが、今でもほんの少しそのような覚感だけはあります。


ただ、どういったことをしていたのかまでは、もう忘れました。数十年前までは覚えていたんですが、少なくても黒人の奴隷じゃなかった気がします。


ある年から4年間程、読み手様を意識しすぎて小説が書けなくなりました。


小説を書こうとペンを持つと、気持ち悪くなってしまうのです。


幸い、他のことをする時は大丈夫でしたので、何とか書く行為だけは嫌いにならずに済みました。


ある時、すがるように“望ちゃん助けて!”とお願いしたところ、彼が夢に出てきました。


砂漠の真ん中で泣きじゃくる私の前に、黒いシルエット状の彼が姿を現し、腕を掴んで白いコンクリートの四角い建物の中まで連れていってくれたのです。


建物の中は、木材を使っているのか、薄茶色でした。


一番近いイメージだと、サービスエリアにあるレストランのような感じでしょうか?


その敷地内に設置されたピアノが印象的でした。


彼は“もう大丈夫!“と告げると。姿を消してしまいました。


すると、この夢をさかいに徐々に小説が書けるように。


今では、あんなに拒んでいた“小説を書いて公開する”ことも出来るようになりました。


本当に恵まれております。


その日から2019年の初冬まで彼は姿を現しません。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る